ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック(Gakken)
SNSで話題!すてきな大人になるために大切にしたい「おやくそく」を紹介する絵本。
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絵本紹介
2024.09.04
9月16日は「敬老の日」です。「敬老の日」は「長年社会に貢献してきた老人を敬愛し、長寿を祝い、老人福祉への関心を深める」ことを目的として1966年に国民の休日になりました。
それから58年、いま私たちの周りにいる、60代、70代以上のおじいちゃん、おばあちゃんはとってもアクティブで、趣味に仕事にと日々を満喫している人が多いように思います。絵本の中にもそんな自由で元気いっぱいなおじいちゃん、おばあちゃんがたくさん!
今年の敬老の日は、おじいちゃん、おばあちゃんが大活躍する絵本を読んで、おじいちゃんおばあちゃんに会いに行ったり、電話をしたり、オンラインでお話してみてはいかがでしょう?
みなさん、楽しい敬老の日をお過ごしくださいね。
みどころ
おじいちゃん、今日は何をぬるんだろう?「ぼく」がじっと見ている前で、甘いものが大好きなおじいちゃんは、毎日パンに色々なものをのせて食べている。
こんがり焼いたパンにバターをぬって、イチゴジャムをたっぷり。あんこをのせる時は、きなこもかける。マシュマロをのせるときは、半分に切って軽く焼く。そして…
「なんだ ちびすけ 食べたいのか
しかたねえな」
そう言って、ひと切れくれるのです。そうしているうちに、ぼくも成長していき、すっかり大人になった頃…やっぱり、おじいちゃんは「とっておき」の1枚をつくり、食べているのです。
この絵本のみどころは、とにかくおじいちゃんのつくる美味しそうなパン!のせるものによって、焼き方を変えたり、順序がちがったり。量だってケチケチしないでたっぷりと。切り方だって、こだわっている。見ているだけで、パンへの愛着が伝わってきます。この絵本の作者は、コミック『ごはんのおとも』で累計10万部のヒットを生んだ新進気鋭の作家さん。納得の出来上がりです。
それにしても、好きなものに妥協しないおじいちゃんの魅力的なこと。読み終わる頃には、そんなおじいちゃんを見ているのが好き、という「ぼく」の気持ちにすっかり共感してしまいます。そういえば、私のおじいちゃんも毎朝こんがりトーストとコーヒーって決まっていたっけな…。
みどころ
田舎からやってきたぼくのジィちゃん。
変なTシャツ着て、にこにこ笑ってるだけのジィちゃん。
なんだかかっこわるい。
でも、ジィちゃんには、ぼくが知らないすごい秘密があって・・・。
明日は運動会。とうさんは、走るのが早いから「PTAクラスたいこうリレー」の選手。
だけど、ぼくはクラスで一番走るのがおそい。
「ぼくは、また ビリに きまってる。いやだなぁ・・・。」
その夜家にやってきたのが、ジィちゃん。
ジィちゃんは子どもの頃走るのが早かったって言うけど、信用できない。
だって、コツを聞いたら「右足を前に出したら、次は左足を前に出す」って。
あたりまえのことを言うんだもの。
当日、ぼくはやっぱりビリだった。
がっかりしていたぼくに、追い打ちをかけるように、とうさんが仕事でリレーに出れなくなった。
相手チームのアンカーは、元陸上選手のハヤトくんのおとうさんなのだ。
急にアンカーをやってくれる人なんていないよ。
その時、ピンチヒッターとして立候補してきたのは、思いもかけない人だった!?
読み終わって出る感想はとにかく1つ。
「ジィちゃん、かっこいい!!」
年なんて関係ない、かっこいいものはかっこいい。
輝いている人は輝いているのです。
吉田尚令さんが描く、スピード感あふれる運動会シーンは最高。
ぼくの中のジィちゃん像が変わっていく瞬間を迫力たっぷりに魅せてくれます。
読後感が気持ちいい、ドラマチックな一冊です。
この書籍を作った人
1961年徳島県生まれ。鳴門市在住。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、現在は、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を続けている。絵本『おこだでませんように』(小学館)が、2009年に全国青少年読書感想文コンクール課題図書に、2011年にはIBBY(国際児童図書評議会)障害児図書資料センターが発行する推薦本リストに選出される。同作品で第2回JBBY賞バリアフリー部門受賞。また、『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな,ぼくら』(えほんの杜)と共に第3回ようちえん絵本大賞を受賞する。その他の絵本に『もぐらのサンディ』シリーズ@〜C(岩崎書店)、『あたたかい木』(佼成出版社)、『えんまのはいしゃ』(偕成社)、『みずいろのマフラー』(童心社)、『ええところ』(学研)、『メロディ』(ヤマハミュージックメディア)など多くの作品がある。
この書籍を作った人
1971年、大阪府生まれ。イラストレーター。絵本や書籍の挿画などを手がける。主な絵本に、『希望の牧場』(作:森絵都)、『パパのしごとはわるものです』(作:板橋雅弘)、『悪い本』(すべて岩崎書店)、『はるとあき』(作:斉藤倫 うきまる/ 小学館)、『星につたえて』(文:安東 みきえ/アリス館)、挿画に、「雨ふる本屋」シリーズ(作: 日向理恵子/童心社)などがある。
みどころ
バナナくんは5人家族。
おとうさん、おかあさん、バナナくん、それからおじいちゃんとおばあちゃん。
おとうさんとおかあさんは黄色いバナナ。
バナナくんはまだ青い、緑色。
おじいちゃんとおばあちゃんは、ちょっと茶色い模様が浮き出たバナナです。
ある日おむかいのバナエさんが、おばあちゃんに言います。
「あらあら、あなたじゅくしてきたわね」
おばあちゃんは「まあ、それはおたがいさまよ」と笑います。
そう! バナナは熟してくると茶色っぽい模様がでてきて、皮がやわらかくなってくるんですね。
さて、ある日、バナナの皮につるっとすべって転んだバナナくん。
どうやらおじいちゃんが脱いだ皮のようですが……。
おじいちゃんはどこ? あれ、おばあちゃんもいない!?
家のお風呂場や冷凍庫から、変身したおじいちゃんとおばあちゃんが登場する場面にびっくり。
この絵本を読むと、バナナってこんなにたくさんの美味しそうなものに変身できるのね!とわくわくしちゃう。
バナナスイーツのページに、もうくぎづけです。
どのおやつも美味しそう!
年をとっていい色になって、熟してあまーくなって……。
どんな完熟バナナになって変身しようかしら……。
そう考えると熟していく人生もわるくない!
ユーモラスで美味しそうな、子どもたちが大好きなバナナの絵本です。
みどころ
ある日、よおちゃんは急におばあちゃんに会いたくなりました。
丘の上に住んでいるよおちゃんは、バスに乗って出かけます。
その頃、おばあちゃんも急によおちゃんに会いたくなります。
山の上に住んでいるおばあちゃんは、電車で出かけます。
…ということは?
大変!
よおちゃんとおばあちゃんはすれ違いでお家に着いてしまったので、ふたりとも急いでかえります。おばあちゃんはタクシーで、よおちゃんはトラックで。
…ということは?
ふたりはまたまたすれ違い。
だけどね、ふたりはのんびり待ってなんていられません。
だって、今日おばあちゃんに会いたいのですから。
よおちゃんに会いたくて仕方がないのですから!
なんて素敵な関係なのでしょう。
思い立ったらすぐ行動。願いが叶うまであきらめない。
ふたりは息がぴったりです。
最後にふたりで交わす、ふたりだけの約束が私は大好きです。
親と子とはまた違う、相手を想い合うおばあちゃんと孫との関係がパワフルに伝わってきて、元気になれる一冊です。
この書籍を作った人
1945年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。絵本作家。子どもから大人まで幅広いファンを持ち、その著作は450冊を超える。世界中で翻訳出版されている絵本も数多い。『かくしたのだあれ』『たべたのだあれ』(以上文化出版局刊)でサンケイ児童出版文化賞受賞のほか、ボローニャ国際絵本原画展等、受賞多数。『みんなうんち』(福音館書店刊)、『きいろいのはちょうちょ』(偕成社刊)、『さる・るるる』(絵本館刊)などの作品がある。
出版社からの内容紹介
おばあちゃんは子どもの頃,家族のもとをはなれて,家から遠くはなれた学校に行くことになった.そこでは制服を着せられ,髪を切られ,自分の言葉で話すことを禁じられた.「どうしてなの? おばあちゃん」 孫娘の素朴な問いに答える形で,カナダ先住民族への同化政策の歴史と,子どもたちのいじらしい抵抗を描く.カナダ総督文学賞受賞.
この書籍を作った人
カナダの作家、画家、イラストレーター。カナダの先住民族クリーの父とヨーロッパ系の母をもつメティス。コンコルディア大学、エミリー・カー芸術大学などで美術を学んだ。先住民族をテーマに数多くの作品を発表。『わたしたちだけのときは』(デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン文)で2017年カナダ総督文学賞受賞。『アグネスさんとわたし』で2020年TDカナダ児童文学賞受賞。作品を通してクリー語の保存につとめている。バンクーバー在住。
この書籍を作った人
子どもの本の翻訳家。埼玉県生まれ、山形県在住。訳書に『わたしたちだけのときは』『ほしのこども』『目で見ることばで話をさせて』(以上、岩波書店)、『きょうはふっくら にくまんのひ』(偕成社)、『地球のことをおしえてあげる』『わたしの心のなか』(以上、鈴木出版)、『きみは たいせつ』(BL出版)、『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス社)など。JBBY会員。やまねこ翻訳クラブ会員。
みどころ
猫が大好き、ミコばあちゃん。「かわいい、かわいい」と言いながら編み物をしていると、いつの間にか出来上がったのは猫の帽子。かぶってみると、猫になった気分です。ならばと、ミコばあちゃんは上から下まで猫になれる服を編んでしまいました。
「にゃん にゃ にゃーん! わたしも ねこよー!」
ミコばあちゃんは一日中猫になって過ごします。真夜中になると、猫たちは外へ遊びに出かけます。ミコばあちゃんも、夜中の公園で遊んでいると、そこへやってきたのは……!?
自分の好きなものに対してまっすぐに、心を開放した者同士の姿をのびのびと描いたこの絵本。ミコばあちゃんが見つけた自分だけの楽しみ。どのページからも猫を愛する気持ち、何かを愛する人への優しい眼差しが伝わってきます。……私の好きなものは何だろうな。
出版社からの内容紹介
本当に仲の良かった父と母。
父がお空へ旅立って、母は泣いてばかりでした。
でも、少しずつ少しずつ、新しい生活に落ち着いてきた様子を、絵本にしました。
みどころ
ぶたばあちゃんと孫むすめのさよならの日々をつづった、心あたたまるオーストラリアの絵本。愛らしいブタというキャラクターが、「死」という重いテーマをポジティブに描きます。
生きること、愛すること、与えること、受けること――。逝きつつあるぶたばあちゃんと、今を生きる孫むすめのやさしい笑顔が、「生」の喜びをそのまま伝えます。二人で過ごす最後の日々は流れるように過ぎていき、読者の心を大きく揺さぶることでしょう。淡い水彩画が、軽やかに、かつ、しっとりと生きる喜びを描き、さわやかな印象を与えます。真実を示す美しい絵本です。
――(ブラウンあすか)
この書籍を作った人
熊本県に生まれる。児童文学作家。『ふたつの家のちえ子』(評論社)で、野間児童文芸推奨作品賞、坪田譲治文学賞、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。同作品および『良夫とかな子』『あほうどり』(ともに評論社)で路傍の石幼少年文学賞、『かがりちゃん』(講談社)で野間児童文芸賞、『ぶな森のキッキ』(童心社)で絵本にっぽん大賞、『まつぼっくり公園のふるいブランコ』(理論社)でひろすけ童話賞を受賞。絵本から長編まで作品多数。