うごく! しゃべる! ぬりえーしょん 海のいきもの (小学館集英社プロダクション)
お子さまの塗ったぬりえが、アニメーションになる!フランス生まれの画期的なぬりえシリーズ!
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白くてふさふさしたこの子はいったい……? 毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介する絵本は、『まいごでござる』。時代物が好評の、荒戸里也子さんの魅力的な世界、どんな内容なのでしょうか。
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
みどころ
ある日、こたろうが見つけたのは道ばたでしくしく泣いている迷子。白くてふさふさしていて、ふわふわと浮いている。どこの何だか検討もつきません。こたろうは「しろふさちゃん」と呼ぶことにして、いったんおうちに連れて帰ります。
「ちちうえ、ははうえ、このこは いったい なんなのでしょう?」
父にも母にもわかりません。そこでこたろうは、町のみんなに聞いてみることにします。ある人は「ふでやさん」で見たことがあると言い、ある人はまっくらやみの一本道を進んだ「墓場」に住んでいるはずだと言い、ある人は目が回るほど高い山に住んでいる「あの人」のものだと言い……。
こたろうが道ばたで見つけたこの子は、どうやら迷子。
「しろふさちゃん、いっしょに おいで。 しんぱいしなくて だいじょうぶ」
町の人たちに聞いてみれば、みんな迷子の力になろうとして、色々と教えてくれるのですが、どれもちがうみたい。お話が進む中で、人々の暮らしを垣間見ることができるのは楽しいばかりですね。さて、最後にたどりついた答えは!?
驚きの展開が待っている「しろふさちゃん」の正体。時代物の舞台を得意とする荒戸里也子さんが描き出す物語は、なんと愉快で、なんと愛らしいのでしょう! ページをめくるたびにちょっぴりドキドキし、ふりまわされる「しろふさちゃん」を心配し、それでも最後にはちゃーんとおうちに帰ることができて、ほっ。
「やっと、やっと あえたー!!」
よかった、よかった。それにしても、もう二度と迷子にならないようにね、しろふさちゃん。
懐かしくて新しいファンタジー!?
正体不明なしろふさちゃん。そのミステリアスな雰囲気と江戸の街並みがなぜかしっくり、ぴったり。まるで、そんな存在や不思議な出来事が当たり前にあった時代なのかもしれない……と想像してみたり。迫力たっぷりの雷様や豪華絢爛なおひめさまの姿も魅力的。それでも、終わってみれば心あたたまる、明るく楽しいストーリー。そんな懐かしくて新しいファンタジーの世界を味わってみてくださいね。
この書籍を作った人
兵庫県生まれ。京都女子大学文学部英文学科卒。2004年から独学でイラストを描きはじめる。デビュー作『おいぬさま』(白泉社)で、第7回MOE絵本屋さん大賞新人賞を受賞。 ほかの絵本作品に『きったら、まる!』(白泉社)、『ろくろっくびのばけねこしまい』(ブロンズ新社)、『ようかいわんさかかわくだり』(アリス館)、『めがねどろぼう』(BL出版)がある。福岡市在住。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長。著書に『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(ほるぷ出版)、『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)、監修に『父母&保育園の先生おすすめの赤ちゃん絵本200冊』『父母&保育園の先生おすすめのシリーズ絵本200冊』(玄光社)がある。