まあるい澄んだ青い瞳でおおきな木を下から見上げるちいさなしろねこ。 自分の足元にいるちいさなしろねこを上から優しく見下ろすおおきな木。
このおはなしは、
ちいさなねこをどっしりとあたかかく見守るおおきな木と おおきな木を自分の力で登ろうとするちいさなねこの成長を描いた絵本です。
「ぼく おおきくなれる?」 「ぼく いちばん うえまで のぼりたい」 「ぼく おおきくなった?」
みるものすべてが珍しくてまわりの世界に夢中にしがみつきながら、成長していくちいさなねこ。そして、おおきな木は静かに力強くそこに存在します。
ねこと木を巡る美しい季節を瑞々しく大胆な筆致で描かれたきくちちきさんの絵本。お父さんになられたきくちちきさんが、息子さんとご自身を重ねながら描かれたそうです。ちいさなねこがのぼりきった先に広がる世界(未来)の圧倒的な美しさ。そのどこまでも伸びやかに続く清々しい空の青さ、大きさを絵本で体感してください。子どもの成長をこんな気持ちで見守りたいですね。 大らかに優しくなれる絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
ブラティスラヴァ世界絵本原画展 金のりんご賞受賞作家の最新作。ちいさなねこが、木のてっぺんまでのぼれたときに見たものは?
こねこの成長を、季節で変わる一本の木の姿とともに描いた絵本です。
きくちちきさんのダイナミックで大胆な絵に圧倒されながら、こねこの気持ちを考えました。
どうして木のてっぺんまで登ろうとしたのでしょう。
1年かけてやっと木のてっぺんまで登って見えた空は感動的です。
葉が落ちて雪が舞う中を登り続けるねこには、目標に向かう厳しさを感じました。
心の成長を描いた作品でしょうか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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