ある雨の日に出会ったカモの男の子マルセルと,いもむしのファルファリーナ.仲よしのふたりでしたが,ある日,ファルファリーナが姿を消しました――ふたりのふれあいを詩情ゆたかに描きます.
ファルファリーナはいもむしの女の子、マルセルは水鳥の男の子。
雨の日に出会い、お互い好きになって、毎日一緒に遊んでいたけれど
ある日、ファルファリーナがいなくなってしまって・・・。
最初「いいなぁ。ホント優しいなぁ。」しか感想が出てこないほど、好きな絵本でした。
ファルファリーナもマルセルも優しい!
お互いを思う気持ちがあふれたやりとりに、嬉しくなります。
それだけに、いなくなったファルファリーナを待ち続け、
夜空を見上げるマルセルが切なかったです。
やがて成長し、お互いに気づかぬまま、また一緒に池をまわる場面では、胸がざわめき、
清々しいラストを見届けた後は、幸せな余韻に浸りました。
派手さはなくても気持ちを掴まれるストーリーで
読み聞かせた小1の息子も「面白かった!」と言ってくれ、
ホクホクともう一度読みました。
みずみずしい絵は、眺めているだけで癒されます。
「青」の色使いも印象的でした。
水鳥の住む池の透明感のある薄い青、気持ちよく晴れた空の澄んだ青、星が点在する夜空の暗い青・・・
ラストの青空とつながる、見返しの青い紙さえお気に入りです。
年長さん位〜大人の方に。
家でゆったり読むのがおすすめです。 (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子6歳)
|