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1945年3月9日の夜。雑炊だけの夕ごはんが、ひみつの話ではなやいだ。お父さんは、戦地から帰ってこない…。戦争を知らない児童文学作家と、戦争をよく知る漫画家とが、戦争を語り継ぐために合作した絵本。
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父親は戦争に行ったまま。貴重品だった金平糖を食べた妹。金平糖をとられてしまった姉。その思いが、大空襲で断ち切られます。
1945年3月10日の朝。
多くの人間、犠牲者たちの朝の一断片から、戦争を推し量るのはちょっと難しいかもしれませんが、このお話の後の長めの解説に、とても力が入っていました。
幸福と不幸のちょっとした偶然。
戦争は理屈ではなく、問答無用に、数々の人生を消去してしまうものだと感じ入りました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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