「ひとりだったら、けん・ひろし・くみ。3人集まれば、わんぱくだん。」 こんな素敵なフレーズですっかりおなじみ、「わんぱくだん」シリーズ。3人が集まると、なぜかいつも不思議なことが起こるのです。
シリーズ20作目のおはなしは、ひろしの家からはじまります。 毎日の雨でたいくつしている3人は、明日の遠足のためにてるてるぼうずを作ることにしました。 「とびっきりの てるてるぼうずを つくっちゃおう。」 出来上がったのは、わんぱくだんの3人にそっくりなてるてるぼうず! 「てるてるケンちゃん、てるてるヒロシくん、てるてるクミちゃん、さんにん あわせて、てるてるわんぱくだんだあ!」 と、そのとき外で雷が。3人はびっくりして目をつぶりました。 目を開けると、てるてるぼうずが、立ち上がって話しかけてきたのです。 3人は、明日を天気にするために力をかしてほしいと頼まれます。そして体が浮き上がると、「てるてるわんぱくだん」に連れられて「おてんきのくに」へ・・・。 「おてんきのくに」ではどんなことが起こっているのでしょう? わんぱくだんは、てるてるぼうずたちを助けてあげられるのでしょうか?
誰もが1度は作ったことのあるてるてるぼうず。顔を描いたらなんとなく自分に似ていたり、願いをこめて作ったら何だか命がやどっているような、そんな不思議な気持ちになったことはありませんか? きっと子どもたちも、てるてるぼうずが動き出す場面で、すごくワクワクしてしまうはず! てるてるぼうずと一緒に空を飛んだり、雲の上で遊んだり。わんぱくだんは、子どもたちの「こんなことしてみたい」という夢を実現してくれるとびきりの友達ですね。 日常に戻ってきたあとの、「ゆめだったのかな?」「ゆめなんかじゃないわ、ほら。」といういつものやりとりにも、胸がときめきます。 雨の日に読みたい楽しい一冊。ぜひお気に入りに加えてくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
明日は遠足だというのに、毎日雨ばかり。そこで、わんぱくだんの3人はてるてる坊主を作ることにしました。できあがったのは、3人そっくりの『てるてるわんぱくだん』。すると、てるてるわんぱくだんが立ち上がって言いました。「明日天気にしてあげたいけど、できないんだ」お天気の国では、泣き虫のふるふる坊主が増えて雨を降らせているというのです。「ふるふる坊主をなんとかしてくれるかい?」「まかせて!」―でも、ふるふる坊主ってだれ? わんぱくだんに解決できるかな?
梅雨の時期なると、何となくつくり、そして、いつの間にか捨ててしまうことの多い「てるてる坊主」について、改めて考えさせられるお話でした。身近な「てるてる坊主」がテーマだったこともあり、子どもがとても真剣にお話を聞いていました。
この絵本を読むと、てるてる坊主をつくるべきか否か、少し悩ましくなるかもしれません。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子6歳、男の子3歳)
|