昭和39年、東京でレストランに勤めた和子は、オーナーにも信頼厚く暮らしていたが、母が原爆による白血病に。母が遺したお好み
原爆の日から20年近くが過ぎ、娘の和子の成長が淡々と描かれているので、ちょっと物足りなさも感じてきたのですが、最後の章で息を呑んでしまいました。
原爆は母親の体に埋火のようにして燻っていました。和子は自分の生い立ちについて、原爆の日にあった事実を知ることになります。
合わせて、和子の心許した男性の突然の事故死。
那須さんは時代の移りと、和子の成長を描くのに徹しているかと思ったら、タイトルの「ヒロシマ」は、しっかりと根底に根付いていました。
児童書を少し飛び越えてしまったかも知れませんが、ヤングたちに受けとめて欲しい本です。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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