くうちゃんがお部屋で遊んでいると、ママがボウルや秤、泡立て器をテーブルの上に出しはじめました。 こんなときは決まって、おいしいおやつを作るとき! 「ねえ なに つくるの? わたしも つくる!」 くうちゃんはわくわくして、ママの横でいっしょにホットケーキ作りをはじめました。
でも、卵はつぶれちゃうし、ひっくり返すときに失敗しちゃうし……。 くうちゃんはママが手伝ってくれるのが気に入らず、とうとう怒ってしまいます。 ぷりぷり怒るくうちゃん。 そしたらママもだんだんぷりぷりして「そんなに おこるなら、やらなくていいよ!」 くうちゃんは「いいもん! もう やらない!」 となりの部屋にかけこんで、バタン!と扉を閉めてしまいます。 すると誰かがドアをノックして……?
「あるある」と思わずうなずきたくなるこのやりとり。 母と娘にはとってもありがちです。 楽しいおやつ作りなのに、「自分でやりたい」っていう気持ちが強くて、どうしようもなくなっちゃう。 ぷりぷり、めそめそ、ぐすんぐすん。 この気持ちをどうしたいいのかしら?
ひとりでなんでもやりたい。でもひとりじゃできない。 3、4、5歳くらいの女の子にぜひ読んであげたい絵本です。 日常では大人はついイライラしちゃうけど、子どもの「やりたい」「できる」「できない」の思いは成長のあかし。 ママみたいにまあるい形に焼けなくても、おいしければ言う事ありません! 「じょうず!」って褒めてあげたいですね。
ところで、さっきドアをノックしたのは誰だったでしょう? 絵本を読んでのお楽しみ! 一人前にエプロンをつけて泣いたり怒ったりするくうちゃんの表情が愛らしいです。 親子でホットケーキをつくりたくなりますよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
くうちゃんはホットケーキをつくるのがだいすき。 「ママはてつだわなくていいからね。」 ひとりでなんでもやりたいけど、 ひとりじゃうまくできません。
くうちゃんがぷりぷりおこった そんなとき、
あらわれたのは・・・・・・
くうちゃんとお母さんのホットケーキ作りのお話です。
くうちゃんは幼稚園くらいでしょうか。
自分の思うようにいかないと不機嫌になってしまう様子はうちの娘たちそのもので、
最初は温厚に対応していたお母さんも、最後は怒ってしまうあたり、とても共感が出来ました。
絵本では、くうちゃんが不機嫌になりホットケーキ作りを放り出して別室へ行くと、ホットケーキが喋り出してくうちゃんのところに来てくれるのですが、
現実には子供とお母さんだけなので、この後の修復がまた大変なんだよねーと現実的なことを考えてしまいました。
日常のほんの一コマですが、とても楽しく読ませていただきました。 (tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
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