てのりにんじゃは、小さい忍者。 その大きさは、手乗り文鳥と同じくらいなんだそうです!? 小さくてユニークな、てのりにんじゃのことがよーくわかる絵本です。
さあ、てのりにんじゃについて教えてもらいましょう。 てのりにんじゃは、足音たてず、忍び足で、とても速く走ります。 だからわたしたちはめったに気がつかないんだそうです。 でもいつやってきてもいいように、てのりにんじゃについて詳しくならなくちゃ。 「にんじゃだんご」の作り方や、それを食べさせる方法。 しばらく住み着いてもらうにはどうしたらよいか? 修行したいにんじゃのために、何を用意したらいいか?
これはもう、忍者好きな子どもたちにはたまらない絵本です! ぼくだったら…… わたしだったら…… てのりにんじゃとこんなふうに遊ぶのに。 わたしの部屋のここをつかってもらうのに。 絵本を読みながら想像はどんどんふくらみます。
ショートストーリーやオリジナリティのある作品で才能を発揮する山田マチさんのおはなし絵本。 たたみかけるように爽快な言い回しが、絵本のリズムをぐっとひきたてます。 『おにぎりにんじゃ』の北村裕花さんが、てのりにんじゃと仲よくなろうとする男の子を親近感たっぷりに描きます。
とにかく、てのりにんじゃがかっこいい!
この本を読んだら、あなたもきっと、てのりにんじゃの虜になります。 いつか会えるその日を信じて、てのりにんじゃを研究してみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
手乗り忍者は、手のひらに乗るほどの小さな忍者。足音も立てず、とても素早く動くので、なかなか姿を見ることができません。家の中で手乗り忍者を見つけた男の子は、忍者の食べ物を用意して遠くから見守りました。
くすっと笑える、友情物語! 絵探しを楽しめるページもあります!
小林賢太郎氏(劇作家・パフォーマー)から推薦コメントが届いています。 「世界初なんじゃないですか? 手のひらサイズのは」
読みながら「現実にはいないよね、てのりにんじゃ」と思っても、読み終わる頃には、「いる?」「いたらいいなぁ〜」と気持ちに変化が・・・。
てのりにんじゃは真剣なんだけれど、子どものいる一般家庭での修行のあれこれ、やることなすこと、楽しくって!アイデアをだす作者さん、それを形にして描く画家さん、息がぴったりですごく楽しい絵本になっていると思います。
力尽きて迷い込んできた てのりにんじゃが元気になって修行して、お役目のために去っていく。うーん、さびしい。でも今度は、とてもカッコよく帰ってきてくれるみたい。
すべて「もしも」の話だけれど、こんな風に妄想することも楽しいなぁーと気づかされました。 (なみ@えほんさん 50代・その他の方 )
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