
鬼のうでを切りとった渡辺綱。そのうでを取り返しにくる鬼--だれもが知っている羅生門の鬼たいじの伝説を絵本化しました。
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赤羽さんのエッセイを読むうちに赤羽さんが鬼の赤羽と呼ばれていたことを知りました。
確かに鬼が出てくる絵本をよく描かれています。
中でもこの『鬼のうで』と『鬼ぞろぞろ』の鬼が私にとってはとても印象深く心に残りました。
この作品を描かれてから、鬼が切られた右腕と同じように赤羽さんの腕も動かなくなったというエピソードを読んで、驚いたばかりだからです。
赤羽さんの絵というと、余白がとても活きていて、グロテスクなことなくさらりと書いてあるのに、怖さと臨場感はあり、とても力強く感じます。
子どもの頃にもこの話は何かの形で読んだことがありましたが、こんな風に絵本にして出会うとまた違った感じがします。
今の子どもたちは古典文学に触れる機会があまりないように思うので、赤羽さんの絵本から古典に触れていくのもいいかもしれないと思います。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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