
大晦日の夜、男の子が、はじめてお父さんと除夜の鐘を撞きにいく緊張感を、版画で表現した絵本です。お父さんと一緒に歩く普段とは表情の違う夜の道、寒さの中で飲む甘酒のおいしさ、鐘の重み、そして新しい年に変わる瞬間の期待感。満天の星空の下、お父さんに手を引かれて家路につく男の子の後ろ姿が、何とも忘れがたい印象を残します。

何よりもモノクロで、木版画の絵がストレートに心に突き刺さってきました。
父親に連れていってもらう初めての除夜の鐘。
カラーで描かれるのと違って、年越しの夜がこれ以上の表現がないくらいに、細部に渡って表現されていると思います。
カバーの絵から圧倒されて、ページを開いたら男の子の緊張感と興奮が伝わってきました。
調度年越しを迎えるタイミングで、良い本に巡り会えました。
良い年を迎えられそうです。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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