『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』などの長編や民話『イワンの馬鹿』、人間の生き方を描く『人間論』などで知られ、道徳的な権威としても影響力を持つトルストイの、豊かな人間性が感じられる短編を8編セレクト。
編集者コメント ロシアの文豪トルストイは「愛」に生き「愛」を伝道しつづけました。村人を愛し物語を書き、村のこどもたちを愛し教育に心をくだきました。「愛」は自然環境にも動物にも向けられ、ロシアの森は動物の領地、動物の社会がある場所と考え、例えば「三びきのクマ」では、クマには名前があって女の子にはありません。著作はときに「ためになる本」とされますが、長く広く世界中で読まれるのは、教訓を抜きにしても面白いからでしょう。
「3びきのクマ」のお話は様々な絵本で知っているのですが、タイトルにひかれて手にしたこの本で、「三びきのクマ」は作品集の最後にちょこんと置かれていました。
その作品にたどり着くまでの作品は、キリスト教に裏打ちされた教訓が突き刺さってくるような作品ばかり。
硬さも感じるのですが、姿勢を正されるような内容の話ばかりでした。
「三びきのクマ」も教訓話だったのでしょうか。
堅苦しくなりそうな事を、読みやすい例え話にして、トルストイは教育者でもあります。
(ヒラP21さん 60代・パパ )
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