「ぼくが いちばん! すごいでしょ!」 現れたのは、おおきなゾウさん。
からだのおおきさなら、ぼくがいちばん! いっぱい たべて げんき もりもり。 だから こんなに おおきいんだぞう。
次に登場するのは、チーター。 「はしる はやさなら わたしが いちばん!」
次々と動物たちが、自分の「いちばん」を発表します。
さてさて、すごいみんなが集まって、 その中で「いちばん すごいのは だれ?」 どんな結果になるでしょう。それは、本を開いてのお楽しみ!
自分の「すごい」と思うところをみんなの前で自慢する、動物たちそれぞれの表情の、なんと無邪気で生き生きとしていることでしょう。 何のてらいもなく「ぼくって、すごいでしょ! さいこう!」という明るい笑顔には、見ているほうも、元気をもらえますよね。 他の人が、「えっ、その特技はちょっとなあ……」と思うことだっていいんです。 こんな風に自分のすごいところを、堂々と、すごいでしょ!と言っていいんだよ、気持ちいいよ、と、絵本から教えてもらっている気がします。
作者は、サトシンさん。のびのびとした展開のおはなしに、山村浩二さんの味わい深い絵がマッチした、読み聞かせにもおすすめの一冊です。 ゾウの重さは、小学生250人分以上……?! など、動物の特徴が学べるのもポイント。 同じコンビのシリーズ、『ながいでしょ りっぱでしょ』も合わせてどうぞ。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
「ぼくが いちばん! すごいでしょ」「わたしが いちばん! すごいでしょ」
からだの大きさを自慢するゾウ。走る速さを自慢するチーター。トンネルをほる速さを自慢するモグラ。かくれんぼが得意なことを自慢するカメレオン。おしりからものすごく臭いにおいがでることを自慢するスカンク。動きの遅さを自慢するナマケモノ……。
――「それじゃあ、なかでも いちばん すごいのは だれ……?」
それぞれの動物が、自分がすごいと思っていることを得意気にやってみせます。一般的に「すごい」と思うことだけでなく、他から見れば短所と思いがちな部分も、自分の持ち味して自信を持っている姿って、素敵なこと。リズミカルでテンポの良い文章と、丁寧に味わい深く描かれた動物たちの様子が生き生きとして、前向きな気持ちになれる絵本です。 『ながいでしょ りっぱでしょ』(国際推薦図書目録「ホワイト・レイブンス」2016選出作品)に続く第2弾!
大きさ一番はぞう 走るの一番はチーター もぐらは…トンネルほるなる一番だし、スカンクはくさいにおいNo.1.。動物なら当たり前の違いで、みんなそれぞれ最高!なのに、人間だと皆そんな風には思ってくれないよな〜と、ちょっともやっとした気持ちになりました。子どもたちが、これを当たり前として育ってくれればいいな。って思いました。 (みっとーさん 30代・ママ 男の子7歳、女の子5歳)
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