きゅうこんぼうやといもむしくんが、かくれんぼをしています。土の中のきゅうこんぼうやが「もーいいかい」。でも、いもむしくんは、いつまでたっても「まあだだよ」。そのうち、いもむしくんは、さなぎになり、ちょうになってしまいます。 そこで、やっと、「もぉいいよぉ!」。さて、きゅうこんぼうやは、にょき、むく、むっく、と芽を出し、どんどん伸びて「すぐみつけるよ!」。すくすく、ぽぁ、とチューリップの花になって……。でも、あれ? どこだろ? 春の野原で、チューリップになったきゅうこんぼうやは、ちょうになったいもむしくんを見つけることができるでしょうか。 作者は、『いたいのいたいの とんでけ!』で幼い読者の心をとらえた平出衛さん。きゅうこんぼうやといもむしくんのやりとりが、ユーモラスにいきいきと描かれて、春の喜びがいっぱいの楽しい絵本です。
かわいいチューリップの球根ぼうやと、いも虫くんがかくれんぼ。
球根は地面の中でひたすら「もーいいかい」と聞いていますが、いも虫くんのほうは、美味しそうな葉っぱをパクパク食べたり、居眠りしたり。そのうちいも虫くんはさなぎになってしまって・・・。
地面の下の球根ぼうやは、飽き切ってしまった顔で、「もーいいかい!」
いも虫くんは成虫(蝶々)に羽化し始めていて「おっといけない。ねちゃったよぉ」
完全に蝶々に変化してから「もぉいいよ!」と、声をかけると、今度は球根ぼうやが「さがしにいくよ!」って。
地面からとびだすと思うでしょう?ところがこっちも成長を始めます。
2人のやり取りも面白いけど、その成長の変化を見事にかくれんぼに仕立て上げていて、お見事!と、いうしかありません。春になるのをまっている動植物たちはこんな感じなのかなって、思いますよ。
1ページ1ページめくるのが楽しい絵本ですよ。 (てんぐざるさん 30代・ママ 7歳、2歳)
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