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初夏の美しい風景の中、虫、花、鳥、魚の家(うち)をたどっていきます。でもかわいそうな風には家がありません。人間の子どもには、うち(家)があるから幸せだと自然に理解できる心が豊かになる絵本。
表紙絵が綺麗で、すぐ開き読みました。
美しい詩と、懐かしいような風景。
でも、結びを見て、『こういう幸せの確認の仕方は、今時の日本人じゃないな』なんて思い、カバー折り返しの作者のプロフィールを読んで納得しました。
台湾の若き詩人。
それも時代の焦臭さの残る1954年に亡くなられていた。
25歳の若さで。
台湾の歴史を背景として、生まれた作品のように私には思えました。
雨露をしのぐ場所もなく、絶望を膝と一緒に抱え泣いている子が、今この瞬間にもたくさんいる事を忘れたくないものです。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子11歳)
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