家族を探しに出かけた二人の騎士の冒険物語。
騎士のランスとロットは、いつもいっしょに世界中を旅したりして楽しく暮らしていました。でも、二人がお城に帰ってくると、そこは誰もいない静かで、空っぽで、寒い場所でした。二人は何かが欠けていると感じます。 そして、何日も考えた末、二人は子どもが欲しいと思いはじめ、家族を作る「冒険」に出発したのです。
二人の王子さまが恋して結ばれる『王さまと王さま』の作者が次に作った物語は、二人の父親が子どもに愛情を注ぐ、家族の愛のお話です。
ランスとロットの二人の生活に欠けているのは子どもでした。
「王さまと王さま」で語られた同性婚の続編のような絵本です。
捜し物という感覚はちょっと問題ありですが、家族を作りたいという素朴な願望として受けとめたいと思います。
LGBTQという、性を超えた様々な愛のあり方を考えた時に、家族、家庭といった愛情の展開はとても重要です。
異性婚であっても、子どもを望まずふたりで完結するあり方もある中で、子どもの存在を考えるカップルの道は簡単ではないかも知れません。
だからこそ、このような軽快でコミカルな切り口は重要なのかも知れません。
多様化する社会の中で、社会を持続させるということも捨て置いてはいけません。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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