2016年、米シアトルの出版社チン・ミュージック・プレスより、オリジナルで金子みすゞを紹介する絵本『ARE YOU AN ECHO?』が出版されました。 アメリカの作家、カナダと日本の訳者、日本の画家が、相談を重ねて創りあげた意欲作。前半はみすゞの生涯、発掘と甦り、さらに東日本大震災までを網羅した物語、後半は15編の詩を対訳で味わうというユニークな形式でみすゞの魅力を伝えようとした本作は、「ウォールストリートジャーナル」で取り上げられるなど、英語圏で高い評価を得ています。著者自身が物語を日本語に置き換えました。金子みすゞ没後90年記念出版。 収録作品(全25編) 【収録詩】大漁/弁天島/不思議/美しい町/おさかな/積った雪/花屋の爺さん/みんなを好きに/繭とお墓/こだまでしょうか/去年/星とたんぽぽ/電信柱/白い帽子/こころ/お菓子/波/土/石ころ/海を歩く母さま/蝉のおべべ/鯨法会/露/私と小鳥と鈴と/昼と夜
有名なモノしか知りませんでしたので、読んでみようと思いました。
手にして正解でした!
この作品を読んだことで、金子みすゞさんが、今までよりもっと身近になりました。
羽尻利門さんの挿し絵が、金子みすゞさんの世界観にとても合っているので、彼女の生きた世界を感じられたような気がしました。
特に、結婚してから娘のふさえと一緒に描かれている夕焼けの海と一緒に描かれているシーンが心に残っています。
この本は元は、金子みすゞさんの詩に感銘を受けた著者デイヴィッド・ジェイコブソン氏が、「金子みすゞ」と彼女の詩を知ってもらいたいと、アメリカで出版したものを日本語訳した作品だそうです。
なので、詩集としても、ひとりの詩人の伝記としても読むことが出来ます。
26歳という若さでこの世を去ってしまったので、あまり多くの詩は残っていませんが、
彼女の詩は、とりあげている“もの”その一つ一つに寄り添っているのが感じられました。
それほど難しい言葉を使っていないので、小学校4,5年生くらいから、中学生・高校生の皆さんにぜひ読んでもらいたいです。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子20歳)
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