アイスを買って、福引きの抽選券をもらった僕。 友だちはハズレばかりだったのに、僕にはなんと旅行券が当たった! でも「ひえひえひんやりツアー」と書かれた旅行券には、日時も行き先も、何も書いていない。 ところがその夜、「ひえひえひんやりツアー」の旗をもった変なやつが、家に迎えにやってきて……!?
「今からいくの?」と僕はびっくりだし、「だってパジャマだよ」と服を気にするお父ちゃんも、「おべんとう、なくてもだいじょうぶ?」と心配するお母ちゃんも戸惑い顔。 その変なやつ……ドクロはにこにこして「しんぱいいりやせん」と旗をふりながら歩き出します。 え、そんなところから入るの……!? (ひえひえの入口は、絵本を読んでのお楽しみ!)
ドクロの案内でやってきた、ひえひえランド。 オーロラ色のフローズンを飲んで、冷たい食べものを食べて……。 ひえひえって最高。 だけど僕たち家族、このままでいいのかな。 だんだんひえひえランドの暮らしになじんできちゃったぞ……。
あつーい夏に読んだら、ひんやーりした気分になれること間違いなし。 雪山からの川で流しそうめん、タイ焼きアイスに、ひやしるこ。 美味しそうなものがまだまだいっぱい出てきます。 でも、ちょっと待って。 暑いからこそ、ひえひえの素敵さがわかるのかもしれませんよね……?
楠章子さんの穏やかな文に、あおきひろえさんの親しみあふれる絵。 ほのぼのしていたら、いつのまにか、ひえひえランドから抜け出せなくなったりして。 そんなこわさもちょっぴり楽しめる、夏らしい、おはなし絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
商店街の福引で不思議な旅行券を当てた男の子。その晩、家にドクロがむかえにやってきた。さそわれるままに家族でついていくと、そこは氷の国「ひえひえランド」。オーロラをながめて、冷たい食べ物に、氷の宮殿でおもてなし。ひえひえで気持ちいいけれど、さすがに寒くなってきた。アイス夫人のおもてなし、氷風呂をことわると、怒りにふれて、あたり一面、真っ白な世界に……。読めば涼しくなって、ちょっとこわ?いお話絵本。
昨今の夏の暑さは、身の危険を感じるような厳しい状況ですね。
でも私自身は、冷たすぎるエアコンの風やかき氷は苦手なので、読んでいるだけで寒気がしてきました。
オーロラは見てみたいけど、裸足でひえひえランドに降り立つなんて無理でしょう。
ひんやりメニューは暑い日に食べてこその美味しさ。
氷の町だったら温かい物が食べたいなあ。 (みいのさん 60代・その他の方 )
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