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「本当の友達とは何か」を感動的に描き切った新しい絵本の名作?クラスで人気者の翔太と、クラスで孤立する修平。一見、対照的な2人だが、それぞれが人には言えない心の痛みをもっている。修平はちょっと変わったところのある子どもで、クラスの中で一人浮いている存在だ。そんな修平をいじめの対象にしている翔太。けれど、クラスの誰も翔太のいじめをやめさせることができないでいる。ところが……ある出来事をきっかけに、翔太の心に変化が起きて、2人の関係が変わることに……。いまも、日本のどこかの学校で同じようなことが起きているかもしれない。その現実から目をそらさず、その先にある「希望の光」を見つけることの大切さを真正面から描いている。物語に添えられたみやじまみほこの水彩画の美しさも圧巻!
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かなり硬派の物語です。
翔太からいじめをウケている修平が、母親を亡くした翔太のために泣くことの深みをどのように受取れば良いのでしょう。
これをきっかけに、翔太は変わりました。
きれいごとのようにして、それだけに終わらないお話です。
良い翔太と悪い翔太とは、どちらも自分です。
きっと翔太は変わっていくでしょう。
母親の死をしっかりと受けとめてほしいと思いました。
作者の花光翔太さんは、いじめっ子の主人公に自分の名前をあてました。
放課後等デイサービスを経営し、障がいのある子どもたちのための絵本を制作されているという経歴に、何かこの作品へのつながりを感じました。
障がい者と関わる仕事をしている者として、学びのある作品です。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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