勇猛果敢と恐れられ、ついたあだ名は「荒大名」。荒くれ福島正則はじめ、加藤清正、細川忠興、以下歴々と合わせて七将。
そんな彼らに届いた手紙、差出人は本多佐渡。「新築茶室お披露目会」への、断りづら〜い招待状……。ところが七将、茶の湯のことがさっぱりわからん! 荒大名で茶道を知るのは、細川忠興ただひとり。
教えて細川! 茶の湯のマナーにTPO!
これでひと安心と思いきや、細川のトンチンカンなアドバイスのせいで茶会は思わぬ騒ぎに。
着物姿で舞台にあがって、話術で人をたのしませる、日本の伝統芸能。 史実を元にした物語で、後世に歴史を伝える、落語とは似て非なるしゃべりの芸術。それが、「講談」です。
講談ブームの火付け役、「日本一チケットの取れない講談師」こと6代目神田伯山さんを監修にむかえ、講談を絵本でさらに親しみやすくした「講談絵本シリーズ」! 今回は、豪傑で知られる七人の大名が慣れない場にあたふた、ドタバタする様を描いたコミカルな一冊です。
荒大名のなかで唯一茶道に通じている細川忠興。茶会ではとりあえず自分のマネをしていれば大丈夫だと請け合うのですが、茶会の右も左もわからない大名たちは、マネなくていいことまでマネしだしてしまいます。 細川が天気の話をすれば、皆そろって天気のことばかり話し出し、鼻風邪を引いている細川がチーンと鼻をかめば、皆も次々チーン、チーン。挙句の果てには、細川が茶碗に鼻水をぽとんと落としてしまい……!
これでいてよくぞ「この細川、茶道であるならば、いささか、心得が」なんてしたり顔でのたまおうとは……とはいえそこは、脚色のご愛嬌。
実はこの茶会、切れ者として知られる本多佐渡が、荒大名の七人を味方に引き入れるために開いたもの。しかしこのドタバタ劇が、いったいどうして七人の心をつかむことになるというのでしょう? それは読んでの、おたのしみ。
(堀井拓馬 小説家)
人気沸騰中、「チケットの取れない講談師」神田伯山さんを監修に迎えた「講談えほん」シリーズ、待望の第3弾!
「講談」とは、古くからの日本の伝統芸能です。講談師が、実在の人物や史実とされている事象を、脚色を交えて聴く人を楽しませつつ、一人語りで読んでいきます。日本の歴史の物語を次世代につなぐために、とても大事で、いま注目されている芸能です。このたび、次世代に伝えたい講談のお話を、絵本にして子どもたちに残すために、「講談えほんシリーズ」をつくりました。 いま、飛ぶ鳥を落とす勢いの講談師・神田伯山氏を監修者に迎え、話題を呼ぶこと請け合いのシリーズ、待望の第3弾が2作品登場です!
そのうちの『荒大名の茶の湯』は、豊臣秀吉亡きあとの荒大名7人のお話。茶の湯に招待された荒大名7人が繰り広げる、思わず笑ってしまう展開を、子どもたちから絶大な支持を集める児童文学作家の石崎洋司氏が文章を、大人気作家・岡本よしろう氏が作画を担当した声に出して読みたい絵本です。
人気講談師・神田伯山さん監修による講談社創業110周年記念企画。
講談の物語の魅力を存分に味わってください!
このシリーズは全部読んでいますが、どれを読んでも面白いです。
その中でこのお話は、歴史上の有名な人物が沢山登場。
本当にあった話なのかは分かりませんが、戦に滅法強い人達が、裏ではこんな感じだったら・・・と思うと笑えてしまいます。
読んでいて気になったのが、細川殿が詰め客がみなと違うことをしなければならないと言ったことです。
それが何故なのかが気になりました。
おそらくお茶碗などを返す役目などがある・・・ということでしょうが、それを伝えなかったばかりに、笑えてしまう事態になっているところが、話がうまく作られているなと思いました。
ラストは家康の思惑通りとなって、話が結ばれているのも、うまくまとまっていて良いと思いました。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子11歳)
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