にぎやかなまちに、ひとりぼっちのおばけがくらしていました。はじめてできた友だちは、赤いふうせんでした。おばけとふうせんはいつもいっしょ。とてもしあわせでした。ところがある日、ふうせんが飛んで行ってしまい......。
こわいおばけではなく、さびしがりやのおばけのお話です。
存在感のないおばけは、いつも友だちを求めています。
そんなおばけにも、友だちができるよというお話です。
でも、作者の意図はそれだけではないように感じました。
コフマンさんが描いた絵に、くり返し登場するのは同じ人たちです。
色の違い、民族の違い、障害をもった子、私が読み取れない他の象徴もあるのかも知れません。
みんなが友だちが欲しいと言っているような気がしました。
もし、そうであるならば、なんとも奥ゆかしい作品です。
作者は子どもたちの感性にささやきかけているのでしょうか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|