風がとどろき、吹きすさぶ時。 ぼくらは、おばあちゃんを連れて、みんなで地下にあつまって、懐中電灯で、本を読んだり、ゲームをしたり。
雪や氷が吹きあれる時。 わたしたちは、暖炉に火を燃やし、ホットドックや焼きマシュマロ。
近くの森が燃えている時は、湖へキャンプに行き、海に嵐がやって来る時は、海から離れたいとこの家にいき、二段ベッドをボートにして荒海ごっこ。
そして嵐がやめば、塀をなおしたり、雪かきをしたり、掃除をしながら、子どもたちは元気に遊ぶ。
「しぜんは ちからづよくて、いきいきしている。 でも、わたしも ちからづよくて、いきいきしてる。」
気候の変化にともない、あらゆる異常気象にさらされる事の増えた今。子どもたちも時には怖い思いをしているでしょう。この絵本では、家族で災害に備え、自然の脅威のさなかでもあたたかな生活を送り、力強く回復していく様子を描きます。
作者は『月夜のみみずく』(偕成社)でコールデコット賞を受賞したジェイン・ヨーレンと児童文学の作家でジェインの娘でもあるハイジ。その静かで淡々とした言葉の中で、時に激しく、時に穏やかな姿を見せる自然の力に畏敬の念をいだかせると同時に、「わたしたちもまた、自然と同じように力がある」と励まします。巻末には気象についての解説も。
世界のことをよく知り、備え、そしてみんなで乗り越えていく。毎日の生活の中で子どもたちも力をつけていければ。そんな事を感じさせてくれる一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
風がまわる竜巻。ふきすさぶ雪や氷。燃える森。あれる海――。 気候の変化にともない、子どもたちも今までにない異常気象にさらされ、ときにこわい思いをしています。本書は、竜巻、吹雪、山火事、台風をとりあげ、家族が災害にそなえ、脅威のさなかでもあたたかな生活をおくり、力強く回復するすがたをえがきます。
しぜんは ちからづよくて、いきいきしている。 でも、わたしも ちからづよくて、いきいきしている。
自然の力に畏敬の念をはらうと同時に、脅威はやがて去る、そして、「わたしたちもまた自然と同じように力がある」とはげまします。
巻末に、気象についての解説付き!
台風や吹雪、火事や竜巻などの
災害が起こり、大変というお話ではなく、
大変だけど、避難したり、対処したり、
その間は家の中で楽しく遊んだりと、
災害と向き合いながらも、
たくましく生きる人間の姿が淡々と描かれていて
新鮮な感じでした。
巻末に台風や吹雪、火事や竜巻のことが
書かれていて、
子どもたちから「台風と竜巻と何が違うの」などの質問も
出て来て、学ぶこともできました。 (まことあつさん 30代・ママ 男の子11歳、男の子8歳)
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