子どもは、ある日、コトンと音をたてて、大人になります。かと思うと、目に見えないような、小さな出来事ですが、レンガを積んでいくように、一日一ミリ、成長します。
シャーロットの鋭い目は、その微細な成長を見逃しません。ていねいに絵本に描いていくのです。
この絵本でシャーロットは、ティモシーという男の子が、兄さんの足手まといから抜けだして、ちょっぴり大人になるその瞬間を、みごとに絵本にしました。
―いつもまとわりついてくるティモシーが見えないので、兄さんが家中をさがすと、なんとティモシーは新しくできた友だちと遊んでいて、兄さんを見ても、素気ないのです。そして、その友だちを、礼儀正しく兄さんに紹介します。
「この子、ぼくのともだちなんだ。 ジェイクっていうんだよ」
あなたのお子さんも、きっとこういう日を迎えるはずです。
”葉っぱのフレディ”を訳されたみらいななさんはゾロトウさんの絵本をたくさん訳していらっしゃいます。
この絵本はお兄ちゃんのジョンといつも一緒にいたくて、何でもジョンの真似をするティモシーと、その弟を
ちょっとうっとうしくて逃げ出したい気持ちのジョンの気持ちがよく表れています。それがそんなティモシーにもついに大人になる時が。。。
ティモシーにお友だちが出来たんです。ジョンのところにももうきません。ちょっぴりさびしい気持ちのジョン。
その気持ちもよく分かりますね。こんな兄弟の気持ちの描写が巧みに描かれています。
意外と子供たちこんな絵本も好きですよ。きっと気持ちが分かるのでしょうね。 (くまFAMILYのえほんのひろばさん -・絵本紹介サイト )
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