モリ―のともだちのメルはマーメイド。モリ―が住んでいるのは小さな港町。メルが住んでいるのは、素敵な海の洞窟。ふたりは大の仲良し。宝探しをしたり、イルカと一緒に波乗りをしたり、遊ぶのはいつも海。けれど、今夜はまちにまった初めての月まつり。この月夜だけ魔法が起こり、すべての海のいきものが空中を飛んでまちを探検できるのです。
「こんや まっててね、モリ―!」
月がのぼりはじめると、いよいよメルも水面から空中にふわり。ふたりはマーケットに向かいます。月まつりの夜のまちはなんて美しいのでしょう。魔法の夜のはじまりです……。
海とともに生活する人々が暮らす港町。こんな場所にいたら、メルみたいなマーメイドのともだちがいることも、幻想的な月まつりの夜だって、本当にあるのかもしれない。そんな風に思わせてくれるのは、まちの様子はもちろん、海の中の風景も同じくらい緻密で具体的で素敵に描かれ、モリ―とメルが、どこにでもいる普通のともだちのように遊んでいるからでしょうか。
ちょっぴりハラハラした忘れられない夜の時間を胸にしまい、これからふたりはどんな物語を生み出していくのでしょうね。続きも知りたくなります。
(絵本ナビ編集長)
今夜は、まちにまった初めての月まつり。 マーメイドのメルは初めて海を出て、友だちのモリーの家に遊びにくることができるのです。
ふたりのまほうの夜の、はじまりはじまり。
人魚や魚たちが一緒に集える、月まつりの夜という空間が神秘的でうっとりとしてしまいました。
マーメイドが友だちだなんて、素晴らしいお話です。
月が出ている間だけの自由だなんて、夢の世界のようです。
ブライオニー・メイ・スミスさんの絵が、素敵です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|