ペルーの山間部に伝わる手に汗をにぎる昔話。おなかをすかせた姉弟は、じゃがいもの花をくわえた小鳥のあとを追いかけます。ところが途中、魔女アチケの家に招きいれられて……。古くから、飢えに対する切実な願いと祈り、自然の恵みへの感謝があったことが伝わってくる力強い物語です。宇野和美さんによる親しみやすい文と、大迫力の飯野和好さんの絵が魅力の一冊。
飯野和好さんの味のあるイラストに惹かれ、手に取りました。
ペルーの昔話。南米の昔話はあまり馴染みがないので新鮮でした。アチケというのは日本で言えばやまんばのような、魔女のことだとか。「ヘンゼルとグレーテルや「三枚のお札」のお話をちょっと思い出しました。
巻末に作者の方の後書きとして、ペルーの地理や中南米昔話の特徴、アチケの歴史的な性格などが書かれていて、興味深かったです。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子17歳、男の子14歳)
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