自国では迫害の恐れ、そして命の危険があるために、安心して暮らしたいと願って日本へ来た家族。しかし日本で難民として認められず、さらには在留資格も剥奪され「仮放免」となってしまったのです。この家族に高校生のアズ・ブローマさんがいます。ブローマさんは「仮放免の子どもたちの絵画作文展」向けに「私は十五歳」という作文を書きました。「仮放免」は生活が制限されているために、ごく普通にできることもできないのです。例えば働くことも、また自分の住んでいるところからの移動などです。この作文ではそのような普通のことが「自分の夢」として語られています。この絵本を通して「仮放免」というものに関心を寄せていただきたく出版することとしました。
この絵本で、「仮放免」という言葉と初めて向き合い、考えることになりました。
戦争を逃れて日本にやってきて、ビザを収得できた家族なのに、ある日突然それを無効にされてしまったということが、にわかには理解できません。
日本人の中で暮らしてきた15歳の少女が、いきなり行動の自由を失ってしまったのです。
同世代の子が当たり前にできることを制約されてしまったのです。
この少女には人権はないのでしょうか。
絵本の最後に、「仮放免」に細かい説明、経緯が書かれています。
消化するには重い長文です。
でも、生きることに縛りを受けて苦しんでいる人たちを理解するためには、必要なものでした。
社会の中には、このような人たちも暮らしていることを、知ることは重要です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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