「そのつ森」という名前の森のおはなし。 森にある空き地をどんなふうに使おうか、いつも動物たちが会議をしています。 サルがでてきて、空き地に穴を掘って温泉にしようといいます。 みんなは少し考えてから、「いいねえ、それ。」と言って・・・ そのつもりになりました。 いろんな案が出てきて、みんなでそのつもりになります。
緑色が美しい、「そのつ森」。 動物たちはそれぞれ自分たちの案をいいあい、みんなでそのつもりになります。 そんなことを、ずっとずっとやっている。 のんびり、ゆったりした気持ちになれる絵本です。 何かをしなくては、と言いながら、やったつもりになってなかなか取り掛からない動物たち。 「何もしないでこのままがいい」という意見を受け入れることができません。 いろいろ話し合っていたのに、大きな牛がでてきたので隠れてしまい、それでも小さく話し合いを続ける、 なんだか人間の社会でもこんなことがあるような気がします。
荒井良二、ファン待望の新作! みんなはすこしかんがえてから、「いいねえ、それ。」といって、そのつもりになりました。
最初、この本の紹介があるかどうか検索してみたけれど、ありませんでした。すごく残念。以前「ポンキッキーズ」でも紹介されたこのある作品です。
「ここは森のなかです。かぜがソヨソヨふいています。森のなまえは“そのつ森”。」で、始まります。
このお話は、その森に住む動物達が、森のまん中にある空き地をどんなふうに使おうかと会議をするお話です。温泉にしようとか、山より高いものを作ってみようとか、海にしたいとか、みんなで意見を出し合うんですが、なかなかこれって、決まらない。
みんなの意見は、それぞれとっても心をくすぐるらしくて、誰かが新しい意見を出すと「いいねえ、それ」と、みんな想像して、うっとりとなってします。
それぞれ想像した時のページがとってもいいんだなぁ。
荒井氏の絵もとてもほのぼのしていて、「そのつ森」の動物達の表情がすご〜くいいの。
もう、絶対、お薦めの1冊です。
森の名前を「そのつもりになる」ってところからとっているで、読む時、イントネーションを変えてあげると、子供達は森の名前なのか、そのつもりになっているのか分かってくれます。読み手にとっても、面白い絵本です。 (てんぐざるさん 30代・ママ 7歳、2歳)
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