
農村から町へひっこしてきたパトリシアは、学校の帰り道、お城のようにりっぱな建物に目をうばわれます。
あのすてきなお城に行ってみたい!
そこは、だれでもはいれる町の図書館でした。
字を読むのが苦手だったパトリシアは、きれいな絵でいっぱいの画集をみつけます。 毎日のように図書館へかよい、むちゅうで本をながめるパトリシアに、図書館員のクリービーさんは、いいました。 「いよいよあなたに、図書館のとくべつな本を見せるときがきたわ」 将来の道をひらいてくれたクリービーさんと、1さつの美しい本。 あこがれの図書館は、パトリシアに一生わすれられない出あいをくれました。
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『Palace of Books』が原題。
この意訳が素晴らしいです。
主人公の少女はパトリシア。
作者の自伝エピソードなのですね。
自然豊かな農村から引越してきたパトリシアと図書館との出会い。
字を読むのが苦手な障がいを持つだけに、
彼女の才能に気づき、的確な書物を提供した図書館員さんに拍手!です。
これはまさに、図書館の醍醐味。
農村で育まれた鳥の知識と、美的センス。
「自分たちの野鳥センター」という研究に発展するという、
クラスメートにまで波及していく学びの様子が素晴らしいです。
なにより、パトリシアの将来にも通じる出会いに乾杯!気分です。 (レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子1歳、女の子1歳)
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