19世紀末、アメリカ中部の大都市シカゴ。あたしたち22人の孤児は、養い親を見つけるために西部行きの列車に乗った。新しい家族なんて見つかるのかな…。家族を亡くし、心を閉ざした12歳の少女ロジーナは、引率の冷淡な女のお医者さんに頼まれ、年下の子どもたちの面倒を見るうちに…? 元気な少年たち、ロジーナを慕う少女、平原で暮らす貧しい家族…様々な出会いを通して成長する少女の、居場所を求める旅を、ニューベリー賞受賞作家が丹念に描く、感動作。
1881年、アメリカのシカゴで、22人の孤児が養い親を探すために、西部行きの列車に乗ることになりました。
この当時の史実を元に描かれたものです。
孤児院の数が少なく、孤児院に収容しきれない孤児たちの養い親を探すというのは、苦肉の策であったようです。
ポーランド人のロジーナ12歳は、その22人の中の一人でした。
ポーランド人ということで偏見もあり、なかなか養い親は見つかりません。当時は働き口を見つけることも難しく、身も知らない人の元へ嫁ぐ女性もあったようです。
ロジーナの賢さと勇気、最後まであきらめない強さが、ともすると暗くなりそうな過酷な話の中の希望のように思えました。
YAジャンルに入るものを読んでいますが、12歳でこの現実と立ち向かおうとする強さ、いちかばちかにかけてみる勇気に圧倒されました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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