主人公のランは小さな黒い毛の猫です。何をしても、のろまでドジ。 でも気持ちは優しくて、いつしか池の魚と仲よしになり、二人の心は寄りそうようになります。 ところがある日、魚は他の猫に見つかり、魚とり競争が始まることになりました。魚はランに頼みます。 「きみに食べられたいんだ。きみに食べられて、ぼくときみは、新しいいのちになるんだ!」 ランは悩んだ末にうなずきます。ランは渾身の力をふりしぼって魚におどりかかり、そして・・・・・・ このお話は、お芝居になって各地で上演されています。
のろまで不器用だけど、とても優しくて繊細な黒いちびねこのランは、一ぴきの魚と友だちになりました。
ランの独特な成長は、友だちの魚を食べるという想像を絶するクライマックスで幕を閉じます。
「君とひとつになりたい」という魚の覚悟と、ランの心の動きと決意と、予想のできない挑み方に息を飲みました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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