今にも落ちようとしている1滴のしずくを写した表紙をめくると、しずくの落ちた葉っぱの表面のクローズアップ。そこに1匹のアリがやってきて、落ちたしずくをなめはじめます。「これは?」「なみだ?」「しょっぱい、にがい……?」ページを繰るごとに2匹、3匹……次々増えてくるアリたちの写真に、短い言葉が重なって、小さな自然のドラマが展開する、斬新な写真絵本です。 (「かがくのとも」1984年6月号で刊行された作品です)

独特のカメラワークが魅力の栗林さんの作品と知ってセレクト。
表紙の見事な水滴(?)から、ワクワクしてしまいます。
おや?どうやら、表紙の水滴(?)が葉の上に落ちた模様。
そこへアリが次々にやってきます。
その集まる様子から、これは一体何?を考えさせる趣向でしょうか。
そのアリたちが実にリアルにとらえられていて、臨場感たっぷり。
添えられた言葉もいろいろな思いを掻き立ててくれそうです。
シンプルなラストですが、目の前の現象はとても鮮やかです。
写真と言葉のバランスがとてもいいと思います。 (レイラさん 40代・ママ 男の子17歳、男の子15歳)
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