
としおは、岡山べんを話すお父さんがだいすきだ。お父さんにはなんでも話す。でも…この間からお父さんにかくしていることがある。学校で仲間はずれにされていることだ。仲のよかったまさとくんまで。

ここまで子どもに思われたら父親冥利につきるだろうというお話。
大好きなお父さんには何でも話せていたとしおが、初めて嘘をついてしまった。
それは父親を心配させないため、自分のつらさで悲しませさせないため。
いじめにあっていることをどうしてもごまかしてしまう。
それは、としおのやさしさから生まれたものだけれど、子どもの残酷さは優しさを弱さに置き換えてしまう。
でも、としおは大好きなお父さんに言えなかったことを、自分で解決した。
しかもそれはお父さんが時折口にする岡山弁で大声を出したこと。
としおにとってお父さんが何より頼りになる存在だったのだと感じさせます。
ただ、この絵本のように解決できたら良いのですが、親としては子どもが一人で苦しむより話して欲しいと思うのです。
父親は子どものこんな悩みを見抜けません。
児童書ではあるけれど、きれい事として受け取れない本でした。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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