
我が家で読んだのは、上の子だけでしたが、今度下の子にも薦めたいと思っています。
この物語はフランスの劇作家が書いた戯曲だったそうです。フランスでは2002年にこの話が発表され、記録的なロングランとなったそうです。
物語の主人公・オスカルは白血病患者の10歳の少年です。
ページを捲ると冒頭から、最後の頼みの骨髄移植もいい結果が出ず、オスカルは「死」を宣告されてしまいます。
本来なら、ただ悲しいだけのお話になってしまいそうなテーマですが、マミーローズ(入院中の子どもたちの世話をする人)の勧めもあり、オスカルは神様あてに手紙を書いていきます。
「死」を目前にしていても、マミーローズの助けもあり、オスカルはびっくりするくらい前向きで、毎日を楽しく過ごしていきます。
こういう話を読むと、病人だからって、いつも暗く、影でも背負っているように生きていなくていいんだ。
自分の好きなように前向きに生きていていいんだ。って、感じます。
また、面白かったので、邦訳をされた阪田由美子さんの後書きをちょっと紹介しますね。
阪田さんは、最初この作品の原書を見た時、
タイトルが直訳で「オスカルとばらの貴婦人」となっていて、
《これって、もしかして「ベルばら」…?》と思ってしまったそうです。
私も子どもの頃「ベルばら」ハマりましたので、「ブブッ」と、笑ってしまいました。
後書きに、こんなユーモア(?)が書ける阪田さんが邦訳をされているので、私たち日本人に届きやすい、素敵な翻訳だと、私は思います!
1ページ1ページの字数も少なく、主人公も10歳の少年ということで、
出来たら小学校高学年くらいから中学生・高校生くらいのお子さんに、一度は触れてもらいたいなぁと、思いました。
オスカルを見守り続ける、力強くも温かく、楽しい「マミーローズ」の言葉の魔法も、見逃さず、心の中にホットミルクでも差し入れするような気持ちで触れてみてください。
うちの上の子は読み終えて、「いい本だったよ〜」とつぶやいていました。
実はこの娘、人が死んじゃうとか、病気になっちゃうとかいう話が嫌いで、今までは見ない・聞かない・触らないだったのですが、
この話は、そんな娘でも自然にリラックスして楽しく読める話だったようです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子10歳)
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