ぼくのなまえは「はやぶさ」。ぼくのしごとは、イトカワさんのかけらをもってかえること。そのかけらをしらべれば、宇宙のなぞがとけるんだ。
2003年5月、大きな希望をいだいて宇宙に旅立った小惑星探査機「はやぶさ」。ともだちのミネルバちゃん、地球のお父さん、あたたかい太陽に励まされて旅を続けるが、やがてつぎつぎとトラブルに見舞われる。はてしない宇宙で迷子になり、ボロボロになった「はやぶさ」の耳に、地球のお父さんの声が聞こえた。「こっちだ! こっちへおいで」。自らは大気圏再突入で燃 え尽きてしまったが、宇宙の謎を詰めたカプセルはオーストラリアの砂漠で回収された。けっしてあきらめず、けなげに地球に戻ってきた「はやぶさ」の最後の輝きは、たくさんのひとの心に届いたのだ。
科学技術の進歩には眼を見張るものがあります。
はやぶさにしても、あの時の感動以上に、はやぶさ2はとんでもないことを成し遂げてくれました。
そういう意味からすれば、この絵本は過去形かもしれません。
でも、未来を生きる子どもたちに、このような擬人化された物語が、多くの夢を育ててくれるように思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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