「魔法の王冠」は涙を止めるおまじない
しょう君は、泣き虫の男の子。そんなしょう君の5歳の誕生日に、ママがプレゼントし てくれたのは、目に見えない、触ってもわからない「魔法の王冠」。「こどものころ泣き 虫だったママがこの王冠をつけたら、涙がピタッと止まったの。」だって。 それから毎日、見えない王冠をかぶって、涙をこらえることを覚えていくしょう君。やが て卒園式。成長したしょう君を見て涙ぐんだママ。するとしょう君は…。
泣きそうになったとき、王冠に手を伸ばして涙をこらえるしょう君の姿が、子どもたちの 共感を呼びます。卒園、進級の時期におすすめの絵本です。
園時代の息子は、プールに入るのがいや、牛乳が飲めないから園に行きたくないと、ほろほろと涙を流す子どもでした。
そのたびに気持ちを聞いて落ちつけたり、促したりして園に行かせていたことを思い出しました。
小学校へ入ってからは、肩におかあさんが小さくなって肩についているから大丈夫よと言って送りだしたことも。
子どもが育っていくうちに必要なもの、時間と見守りと。
そんなことが凝縮されているような絵本で、読むと大人の方がうるっとしてしまうかも。
松成さんの絵が、主人公の男の子の成長ぶりを見事に描いているなあって思います。
時期的には、卒園の時期に、親の方が泣いてしまうかもしれません。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子11歳)
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