さっちゃんはおなかがすいています。 きょうは日曜日。おかあさんはお出かけです。 さっちゃんは3時のおやつを探して、おとうさんと冷蔵庫や戸棚をのぞきますが、なんにも見つかりません。
さっちゃんはおとうさんとクッキーをつくることにしました。 「こなはあそこよ。おさとうはこっち」 何がどこにあるかちゃあんと知っているさっちゃんは、おとうさんと一緒に材料をととのえクッキーをつくりはじめます。 ・・・と、そこへ、「さっちゃんあそぼう」 友達のたっちゃんがやってきました。 たっちゃんも一緒にクッキーをつくります。 たっちゃん、がんばってこなをかきまぜますよ。 (あ、この場面、「しろくまちゃんのほっとけーき」の1シーンにそっくり。こなはふわふわ、ボールはごとごと、だれかボールをおさえてて・・・と口ずさみたくなります)
個人的に好きな絵は、さっちゃんがちょっと身をかがめたおとうさんのエプロンのひもを結んであげるところ。そして、焼き上がった特大のうさぎさんクッキーと怪獣クッキーを手にした、さっちゃんとたっちゃんの笑顔!
実はこの本、「こぐまちゃんシリーズ」作者のわかやまけんさんが1970年代に描いた絵本の復刊なのです。 懐かしいようなかわいらしい絵柄、やさしそうなおとうさん、クッキー作りの楽しさが伝わってくるほのぼのした展開。ちっとも40年近く前に描かれたという年月を感じさせません。 昔もいまも、何てことない日が、クッキー作りであっというまに素敵な日に早変わり!しちゃうんですよね。 そんな魔法を感じる本。 日曜日、お留守番のパパやママや子どもたちにぜひ読んでほしいな。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
お母さんのいない休日、さっちゃんはお父さんとクッキーを焼くことに。ちょうど遊びに来たたっちゃんも手伝い、それぞれウサギや恐竜の大きなクッキーを作って…。「こぐまちゃんえほん」シリーズの作者が、子どもの日常に起きるドラマを描きます。76年刊の改訂新版。
**1歳8ヶ月**
「たっちゃんさっちゃんシリーズ」はまだ物語に慣れてない子どもにおすすめです。
まるで一本道のようにテンポよく話は進むし、歌ってるみたいなリズミカルな文章も聞き心地がよさそうです。
スピード感があるせいか、うちの子はこのシリーズがかなり好きです。 (もちくらげさん 30代・ママ 男の子1歳)
|