イギリスの代表的な民話として知られる「ジャックとまめの木」に、新たな迫力の絵本が加わりました! め牛と取りかえた魔法の豆は、庭に撒くと一晩でぐんぐんのびて天まで届きます。不思議な豆の木を登ったジャックは、人くい鬼の家に入りこみ、目を盗んで金貨を持ち帰ります。そしてその金貨がなくなると、次は金の卵を生むにわとりを、3回目は美しい歌をうたう金のたてごとを・・・。ジャックは「うんだめし」と言っては、豆の木を登り、お宝をくすねに行くのです。もうやめておきなさいよ!と思ってしまうのですが、ジャックのタフさには驚いちゃいますよね・・・。 恐ろしい人くい鬼から、毎度間一髪逃れるシーンはスリル満点。「人くさい」と言って家中を探しまわる人くい鬼に見つからないよう、銅鍋に隠れて息をひそめるシーンは、手に汗握ります。ああ、見つかっちゃう! こんなにドキドキするお話だったかしらと思ってしまうほど臨場感あふれる、この「ジャックとまめの木」は、渡辺茂男さんとスズキコージさんのタッグによるもの。 「のぼって、のぼって、また のぼり、のぼりに のぼって とうとう 天まで」 読み手を物語の世界に引き込むリズミカルな文と、スズキコージさんの描く迫力の豆の木と人くい鬼。勢いのあるストーリー展開と、民話の持つちょっと奇妙で幻想的なエッセンスも楽しめる一冊です。
(絵本ナビ編集部)
児童文学作家・渡辺茂男の名訳に、幻想的で力強いスズキコージの絵がひびきあう、イギリス昔話の傑作を絵本で!
改めて「ジャックとまめの木」を読んでみると、ジャック少年は決して誉められた性格の持ち主ではなかったですね。
そして、人食い鬼とお母さんは、それほど怖い存在ではなかったでずね。
そんなところをスズキコージさんがユーモラスに描いていて、楽しい絵本でした。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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