小学3年生になる春休み、たいちは、喘息がよくなるようにと、田舎にあるじいちゃんの家に家族みんなで引っ越しました。それからというもの、たいちは、じいちゃんが「森おやじ」と呼んでいる大きなクヌギの木のところに、頻繁に連れていってもらいました。たいちはそこで、おもちゃのつくり方や自然のすばらしさなどを学びます。ところがある日、じいちゃんは森の見回りに一人で行ったきり戻らず、亡くなってしまうのです。お葬式の日、たいちはふとしたことから、じいちゃんがのこしていた『森おやじの日記』を発見するのですが……。
作者の小原麻由美さんと画家の黒井健さんのコラボレーションが見事に結実した、心あたたまる物語です。
浅井慎平さん(写真家)推薦:「ようこそ秘密の森へ。森はなんでも教えてくれる魔法の場所。さあ、いこう。眼に見えない赤い帽子をかぶって。」
樹齢五百年を越えたクヌギが陰の主人公です。
大きなうろは、おじいちゃんとたいち少年の秘密基地。
喘息もちのために引っ越してきたたいちに、おじいちゃんは大きなクヌギの「森おやじ」を通してさまざまな事を教えました。
おじいちゃんの死後、クヌギを素材にしておじいちゃんが作った道具から芽が出ているのを発見するところは感動しました。
森おやじの生命力。
おじいちゃんの死を乗りこえて、ひとつたくましくなったたいちにエールを送ります。 (ヒラP21さん 50代・その他の方 )
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