午後遅くに降ってきた雨。 くまちゃんは いつも遊んでいる場所がどうなっているのか心配になって、 雨の中、出かけていきます。
ぽつぽつぽつぽつ。 カエルやミミズが集まって、いつもよりにぎやかな雨の野原。 ぽたぽたぽたたん ぽったんとん。 雨のわっかが生まれては消える、いつもより不思議な雨のお池。 いつもと違う匂いのする、雨の林。ぼんやり霞む、雨のお山。 くまちゃんがいつも遊んでいる場所は、いつもより少し違った雰囲気になっていました。
ドドポッポー ドドポッポー やまばとの声に急かされるように おうちに帰ったくまちゃんを待っていたのは…。
雨の日は、外に出られなくて、 少し残念だったり、退屈な思いをしますよね。 でも、くまちゃんのように 外に出てみると、 いつもとは違った 雨の景色を見ることができるのかもしれません。
しとしとしとしと ぽとぽと… ぴちょんぴちょん ぱらぱら… 雨の音が静かに耳に残る、小さな冒険のお話です。
(木村春子 絵本ナビライター)
雨のお散歩は、すてきなことがいっぱい!
雨が ふってきました。 さっきまで 遊んでいた 公園は、 どうなっているかしら? 疑問に思ったくまちゃんは、見に行きます。
葉っぱから落ちる雨粒を喜ぶ生き物たち。 水紋を数えるカニさん親子。 森の中で、雨に気づかないリスたち。
くまちゃんは気づきます。 雨の日って、きれいで ふしぎで いつもとちがうにおいがするってこと。
くまちゃんといっしょにお散歩に行きませんか?
くまちゃんが雨の森をお散歩。雨の景色、におい、音。すべてが新鮮で楽しい。
キラキラ光る雨の情景が描かれています。
くまちゃんは突然不安になります。暗い空。冷たい雨。さっきまでの雨とは感じ方が違います。
お母さんに会いたい。急いで家に帰ります。
冒険している時は夢中だけれど、突然思い出すんですよね。息子と同じ。
そんなくまちゃんを心配して待ちつつも、暖かく迎えてくれるお母さん。
自分の子供の頃を思い出しました。
くまちゃんと同じように疲れて帰ってくると用意されていた温かいお風呂。美味しいご飯。
いつも安心して帰られる家がある。
特別なことではないけれど、幸せな思い出がよみがえってきました。 (ルルルの母さんさん 40代・ママ 男の子3歳)
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