「おばあちゃんのおうちに ひとりで おとまりにいきたいな」 エイミーは、ひとりでおばあちゃんのうちにお泊りに行く事になりました。 初めてなのに三泊も!大丈夫なのかな。 エイミーは自分のかばんに荷物と、それから大事な「たからもの」を三つ入れて出発です。
おばあちゃんのうちでは、古いおもちゃの棚を片付けたり、公園でアイスクリームを食べたり、大きなケーキをつくったり。なかなか楽しい時間を過ごします。 だけどやっぱり夜になると・・・ね。ちょっぴりさびしくなったエイミーは、家から持ってきた「たからもの」をそっと取り出すのです。 最初の晩は、小さなしましまのマットです。 それを床にしいてエイミーがのると、マットがふわっと浮き上がり、エイミーを乗せたまま窓の外へ飛び出した!? 宝物のマットはどこへ向かっていったのでしょう。 そして、あとの二つの「たからもの」とは?
小さな女の子の初めてのひとりでのお泊り。 「自分ならできる!」っていうお姉さんな気持ちと、「やっぱりおうちに帰りたいな」っていう子どもらしい不安な気持ちの間で揺れるその心にちょこっと魔法をかけて、素敵なファンタジーのお話に彩ってしまったのは、イギリスを代表する児童文学作家のフィリパ・ピアスと人気絵本作家のヘレン・クレイグ。児童文学ファンなら胸が躍ってしまう組み合わせです。 「子どもだけに流れる特別な時間」というものをとても丁寧に大切に描き出しながら、日常の生活の中で、少しずつ、でも確実に成長をつづけていく子どもたちの背中をそっとおしてくれています。 この作品が、二人の共通の孫のために作られたというのも驚きですね。その深い愛情を、多くの子どもたちが感じてくれることでしょう。徳間書店の子どもの本20周年記念作品です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
はじめて、おばあちゃんのうちに一人でおとまりに行ったエイミー。夜になってちょっぴりさびしくなると、もってきた「たからもの」をとりだしました。それは、自分の部屋にしいてあった小さなマット。エイミーがのると、マットはふわっとうきあがり、おかあさんのいる家にむかって飛びはじめ…? 英国を代表する児童文学作家ピアスと絵本作家クレイグが、共通の孫のために作った、小さな成長を描く暖かな絵本。徳間書店の子どもの本20周年記念作品。
親から離れてお泊りなんて、
わが子は小学生になってからでした。
欧米の子どもたちは、親と一緒に川の字ではなく
一人で寝る習慣があるだけでも自立しているのに、
この絵本では自分からお泊りしたいと言われ、
親もあまり心配せず、
子どものやりたいようにさせてあげる姿がまぶしく、
私も子離れを意識していかないと、反省させられました。
昼間は楽しく過ごせても、
夜には家族のもとに帰りたいという気持ちが
ファンタジーで表現されていて
いいですね。
(まことあつさん 30代・ママ 男の子12歳、男の子9歳)
|