それは、こぐまの生まれた年のこと。ある日、葉っぱがひらひらと落ちてきました。そのうちに、赤い葉っぱも、黄色い葉っぱも、つぎつぎと落ちてきます。こぐまは落ちてくる葉っぱをつかまえては、枝に戻そうとします。そのうち、どうしたわけだか、こぐまはだんだんねむくなってきました。季節のめぐりと、命のめぐりを、あたたかく、音楽のように美しい言葉でつづる絵本です。
生れたとしのこぐまにとっては、はじめての秋がやってきます。はっぱは落ちるのですが、それを知らなくて……。やさしい、こぐまの行動にほっこり。季節のうつりかわりの中で生きる、野生動物や植物のことが、伝わってくる素敵なお話でした。読み終わって、タイトルに納得。良い言葉だなあと思いました。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
|