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素敵な絵がトルマン親子から届きました、物語を付けましょう
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投稿日:2024/04/27 |
絵本は主人公の動きとともに場面というか場所が変わっていきますよね。でもこの絵本はずーと同じツリーハウスが見開きの右半分に描かれています。しかも、ツリーハウスを見ている視点もずーと同じです。見ているのは神様なんでしょうか?
この様な絵本は今までもあったのですが、このツリーハウスは読む人が自分だけのお話を頭の中で展開できるようにするための仕掛けがたくさん盛り込まれてます。
ただ、それらに気づくためには、よ〜く見る必要があります。私は、絵本のは絵をよく見ないと、良い絵本ほど本当には楽しめないという考えを持っておりまして、それを皆さんにお伝えするためにYoutubeで、絵本の絵のフカヨミきかせ というチャンネルを作っているほどです。
そんな私でも、木にぶつかったサイが次のページで木の上に登ってくつろいでいるということに気づいたのは、この本を何回も読み見返した後でした。これはたぶん、わたしの頭がサイが木に登れるはずがないという先入観によって、気づくことが拒否されていたため、気づけなくなっていたものと思われます。
ですので、
1まず、先入観を捨てて、頭を自由にしましょう。
2そのうえで、絵本の隅から隅まで絵をよ〜く見ましょう。
3しかも全ページを何度も行ったり来たりしましょう。
4登場人物が頭に入ったらお話を考えてみましょう。
するときっとあなただけの素敵な絵本が生まれます。私も素敵な話が思いついたら、youtubeなどでご紹介したいなと思います。
一緒に思いついたお話の交換会なんか出来たらきっと楽しいですよね。でも、忘れないでください。真剣に端から端まで絵本の絵をよ〜く見て頭にいれることが大切だということを。
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「ごきげんななめ」は「ナナホシ」じゃないんだ!
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投稿日:2021/11/30 |
「ナナホシ」じゃないんだ!! ほんとだよ。数えてみてね。
--良い絵本は注意力を鍛えるにも絶好の教材--
表紙には、ご機嫌斜めのてんとう虫の正面の絵があるでしょ。
星の数を数えてみよう。「そう、7つだね。」でもね、
「出版社からの内容紹介」に出ているてんとう虫の絵を見てみよう。左が「ごきげんななめ」右が「ごきげんくん」だね。
右の「ごきげんくん」は片方の羽に3つの星と半分の星だから両方合わせると7のつの星だね。だからナナホシテントウ
でも、左の「ごきげんななめ」には片方の羽に4つの星と半分の星だから、両方合わせると9のつの星だね。
だからナナホシテントウじゃないんだ。中表紙の「ごきげんななめ」の星の数を数えるとよくわかるよ。9こなんだ。
世の中にはトホシテントウという葉っぱを食べるてんとう虫がいるから、9この星のてんとう虫は人間にとってもちょっと悪いやつということかもしれないね。
エリックカールは本当に深く考えて絵本を作っているから、しっかり絵本の深読みをしてね。
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絵をよく見れば、面白さ倍増となる絵本。ビクに注目!!
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投稿日:2021/07/28 |
気づくかな? フウタくんのビクに?
そうなんです。ふうたくん一日目は腰にビク(釣った魚を入れるかご)を下げてます。でも、次の日は腰にビクがありません。
何故でしょうね。
このことに気づくと、絵本の中で風太くんが言っている
「しょうがないな」
の意味が違ってくるのです。
ビクに気づかなければ、
そんなにさかな欲しいなら、「しょうがないな」、さかなあげるよ、と読めますが
もしもあなたが「ビク」に気づいたとすると、何故次の日にビクを持ってこなかったのかの理由を考えたくなりますよね。
二日目にビクを持ってこなかったということは、ふうたくんは釣った魚を持って帰る気がなかったということになりますよね。
何故そんな気になったのかと言うと、一日目にイタチくんと魚でコミュニケーションが取れて嬉しかったからだと思うのです。
だから、もしも魚がつれたら、またさかなは誰かにあげちゃおうと考えたので、次の日はビクを持ってこなかったのではないでしょうか?
すると次の日には、なんとイタチくんがお礼に来てくれたではないですか。
この流れから考えると、先の「しょうがないな」は、友だちになろうと思ったのにイタチくんは帰っちゃうのか「しょうがないな」、さかなあげるよ、と読めるわけです。
また、「あげない」は相手の気を引く言葉だったということになりますよね。
つまり、一日目で、魚は釣って食べるものから、友だちになるきっかけ に変わったというわけです。 これはアドラー心理学でいう、人間の喜びの全ては人間関係、ということも通じていますよね。
実はこのシリーズこのトーンで統一されているのです。
いやー、深い本ですね。
復刊ドットコム さん良い本を復刊してくださり、本当にありがとうございます。
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青、黄色、どっちが たろうがらす?
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投稿日:2021/07/23 |
この絵本の面白さを絵から読み解いていきましょう。
まずは、表紙の絵をよーく見てみます。くちばしが青いカラスと黄色いカラスがいますね。
「えっ、どっちがお兄さんのたろうがらすかな」という疑問が湧くとともに、
「くちばしは黄色いほうが大きいから黄色い子の方かな」などと考えをめぐらします。
次に、めくって中表紙の絵を見ると、絵は箒とちりとりでこの二人がチャンバラをしている絵に変わっています。
「お兄さんがリーダーシップを持っているなら、お兄さんが先に武器を取るだろうから武器らしい箒を持っている青いカラスがたろうがらすだろう」と考えたります。
この謎が解けるのは12ページにおいてです。文章に、あられのおだんごをたろうがらすが売り始めたと書いてあり、その下には、青いくちばしのカラスがおだんごになったあられを売っている絵が描いてあるからです。
「やっぱり、箒をもっていたのがお兄さんのたろうがらすだ」と自分の予想が正しかったことにここで「ニヤっ」とできます。
14ページから17ページまでは、圧巻の連想造形遊びシーンです。エズラ・ジャック・キーツの「ゆきのひ」を始め子供が雪で造形遊びをする絵本は多いのですが、降りつつある雪の中で作っているからこその連想造形遊びを描いている絵本は他にないと思うのです。
上を向いて降ってくる雪をずーと見ていると、自分の体が空に向かって飛んで行くような錯覚を覚えるわけですが、その様子を14ページでは、ただの丸い雪で表現し、15ページになると、それに白いスピード線を入れて錯覚のスピード感を表現しています。
かこさんは親切に、たろうがらすの脇にはあられのお団子も描いてあり、こっちがたろうがらすだよと分かるようにしてくれてます。
15ページの最後の方で、二人が「宇宙船に乗っているみたいだ」と言っているのを読みながら、次の見開きに行くと雪だるまから発展した大きな雪宇宙船を二人で作ってしまった様子が描かれています。ここでは、降る雪のスピード感はさらに強まっています。単純な絵なのに、見れば見るほど発見があります。絵本は絵を見ることが大切だということを教えてくれる絵本でもあります。
かこさんの素晴らしさをまとめますと、子供の想像力を掻き立てる絵本作りのベースとして子供の心がどのように動くかを熟知しているだけでなく、文章と絵の掛け合いを使ってその子供の心の動きに寄り添い、さらに揺さぶりをかけるという、絵本作りの高度な技術をも持ち合わせている人、と言えると思うのです。作る側も読む側もたくさんのことを学べる絵本を復刊していただけたことは大変喜ばしいことだと思いす。ありがとうございます。
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悲しい話ではなく子供がアートに目覚めたという希望の本
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投稿日:2021/07/22 |
私はキーピングのファンです。協会が正面にあるとはいえ、何故この本はマッチ売りの少女の二番煎じのような内容なのだろうかと疑問に思っていました。
しかし、この疑問を持ちながら、この絵本を何度も深く読み直したところ、これは悲しい話ではないという事に気づきました。
このことは、Youtubeでも話したのですが、お茶の支度に二階に上がってくるお母さんに見せたいという思いからあの絵を描いたという事が上記の気づきの鍵になりました。
つまり、その行為は、見せたいという気持ちが高まって絵を描くアーティストの行為そのものなわけなのです。
病弱で二階の部屋に閉じこもって何もできなかった少年がアーティストとしてついに目を覚ました瞬間を物語っている絵本だということです。
彼の絵本の多くには少年の成長への願いが込められていますこの本もその例外ではありませんでした。やはりキーピングでした。
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