かこさとしの「からす」は『からすのパンやさん』だけではなかった!! からすの兄弟の成長物語… 子どもの好奇心を描いた名作絵本が復刊!!
かこさとしの“からす絵本”は、何といっても『からすのパンやさん』ですが、実は、他にもからすたちが主人公の絵本があったのです。
からすの兄弟、たろうがらすとじろうがらす。 ある雨の日、お母さんがらすに、静かに留守番をするよう言われますが、雨が雪になったから、おとなしくなんてしちゃいられない! 寒〜い雪の中で何して遊ぼう!? お母さんの言いつけも、あふれる好奇心には勝てません。 さてさて、その結果はいかに…。
かこさとし先生による、保護者たちに向けての「あとがき」も秀逸。子どもの成長に本当に必要なことは何かを気づかされる一冊です。
※本書は、1984年・偕成社刊『たろうがらす じろうがらす』を再編集し、新装復刊するものです。
「たろうがらす じろうがらす」は大人から見ると一見、からすの兄弟がお留守番中に雪遊びをする(そして風邪をひく)という日常風景が描かれているだけに思えますが、子供から見ると雨があられに変わり、雪に変わる中での兄弟の発見や感動や想像力で遊ぶ様子が描かれていて、この一日は兄弟にとって風邪をひいたことまで含めていろんな体験、経験に結びつく特別な一日だったんだなと、かこさとしさんのあとがきを読んで気づかされました。
ついつい大人は雪で遊ぶ→風邪をひくという結果までが見通せてしまい、制止しがちですがこどもはこういった一つ一つの小さな経験の積み重ねによって大きく成長しているんですね。
2021年夏、東京オリンピックで13歳の女の子がスケボーで金メダルを獲りました。「真夏の大冒険」と称されたその活躍は、今までのオリンピックのイメージを覆すような、のびのびと大舞台を楽しんでいる姿で、日本中を明るくしてくれたように思います。
13歳、我が家の長男と同い年!長男はついつい過保護になってしまい、小さい頃は自転車すら危ないからと遠ざけてしまっていました。
どうしても危なくなるまえに障害をどけてしまったり・・・。
スポーツにけがは付き物なので小さいころから色々挑戦させるのは、特に危険なスポーツであるほど親御さんは躊躇したことと思います。でも子供の好奇心、挑戦する心を見守って大事に大事に育てた結果が、こういった快挙に結びついたんだと思います。
かこさとしさんがこの本のあとがきでおっしゃっていることがこうやって花開いてますよ!と天国のかこさんに伝えたいです。
「たろうがらす じろうがらす」が復刊された今、ぜひ子供たちに読み継いでいきたいですし、自分の子育ての反省もこめてこれから小さい子に接するすべての人にかこさんのメッセージが伝わってほしいと思います。 (いちりんのはなさん 40代・ママ 男の子13歳、女の子11歳、男の子6歳)
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