テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?
- ためしよみ
絵本紹介
2024.12.12
全国のパパ、ママ、じいじ、ばあばサンタの皆さん! お子さん、お孫さんへのクリスマスプレゼントは決まりましたか? 毎年、新しいオモチャは何が出ているか、今、我が子がハマっているものは何かリサーチをして、ネットやチラシのおすすめプレゼントを調べて、ようやく迎えるクリスマス当日。本当にお疲れ様です。
せっかくなら、今年は子ども・孫だけでなく自分へのちょっとしたご褒美に本を選んでみませんか?
あわただしい師走のちょっとした空き時間に本棚からそっと取り出すような、表紙をこちらに向けて飾っておいて、部屋を移動するときにちょっと目に留まるような。そんな素敵な表紙でおはなしもほっこりする自分だけのご褒美になるような絵本をご用意しました。
クリスマスが終わるとやってくるちょっと長めの年末年始に、ゆっくり読むのにもおすすめです。
みどころ
ジェームズは、お父さん、お母さん、牧羊犬のバーディと一緒にいなかの農家で暮らす男の子。毎年クリスマスにはおばあちゃんがやってきて、大好きな『スノーマン』の絵本を読んでくれます。クリスマスイブが明日に迫った日、いつものように絵本を読んでもらったジェームズは、ベッドの中で『スノーマン』のお話のことを考え、雪が降って『スノーマン』のお話のようにならないかなあ、と考えます。でもいくら窓の外をながめても雪は見えません。
しかし眠っているうちにいつの間にか雪が降りはじめて、目が覚めた時には、外は真っ白。ほんとうの雪が降ったのです。ジェームズも犬のバーディも、こんなに積もった雪を見るのははじめてでした。雪でたくさん遊んだ後、ジェームズは庭の中で一番好きな「ナラノキ畑」にスノーマンを作りはじめます。はじめは小さかった雪の玉はだんだん大きくなって雪の体となり、頭部分ははしごを使わないと届かないほど大きなスノーマンに。耳にはリンゴ、鼻にはミカン‥‥‥。さらにうれしそうな笑顔になるようにあるものを加えるとスノーマンが完成しました。
「ぼくは、このうれしそうなスノーマンがなによりも大すき!」
そしてその晩ジェームズに起きたある奇跡とは!?
子どもにとっての願いや幸せがたくさん詰まっている、やさしくて温かな物語。うまくできたスノーマンを家族が見に来て褒めてくれる場面、『スノーマン』の絵本をいつも読んでくれるおばあちゃんと共有したある体験、クリスマスプレゼントに欲しいものが届くかどうかを心配する気持ち。欲しいものの理由に隠れたジェームズの一番の切なる願い‥‥‥。
1978年に発表されて以来、世界中で愛されているレイモンド・ブリッグズの絵本『スノーマン』が、絵本の雰囲気そのままに、『スノーマン』の世界に憧れる男の子の物語としても誕生しました。お話をつけたのは、イギリスを代表する児童文学作家マイケル・モーパーゴ。さらに、アニメ『スノーマン』を担当したロビン・ショーによるたくさんのイラストが満載の豪華な一冊です。なぜ、文字のない絵本に敢えて物語をつけたのか? について、マイケル・モーパーゴの思いがつづられたあとがきも必見です。さらに巻末には、「世界のクリスマス」を紹介するページや、「かんぺきなスノーマンをつくるには」というスノーマンの作り方が紹介されているとびきり嬉しいページも! このお話を読んだ後、もし雪が降ったら、スノーマンづくりに挑戦してみませんか。
子ども時代に『スノーマン』のお話と出会ったならば、想像の世界が心の中に作られて、大人になっても「スノーマン」と耳にするだけで、きっとその場所のことを思い出せるはず。そんな貴重な場所が作られることを願って、ぜひ小学生に届けたいお話です。
この書籍を作った人
1943年、イギリス、ハートフォードシャ―生まれ。ロンドン大学キングズ・カレッジ卒業。小学校教師を経て児童文学作家になる。ウィットプレッド賞、スマーティーズ賞、チルドレンズ・ブック賞など数々の賞を受賞。邦訳作品に『最後のオオカミ』『忘れないよリトル・ジョッシュ』(ともに文研出版)、『世界で一番の贈りもの』、『おじいちゃんが のこしたものは…』、『希望の海へ』、『戦火の馬』(以上、評論社)、『モーツァルトはおことわり』(岩崎書店)、『ロバのジョジョとおひめさま』(徳間書店)、『月にハミング』(小学館)などがある。
この書籍を作った人
1934年イギリス ロンドンで生まれる。「さむがりやのサンタ」(福音館書店刊)でケイト・グリーナウェイ賞、「ゆきだるま」(評論社刊)でフランシス・ウィリアムズ・イラストレーション賞を受賞。「スノーマン」「さむがりやのサンタ」はビデオ化されている。
出版社からの内容紹介
待望の佐々木マキのクリスマス絵本!サンタにもいろんなサンタがいる...?
のりものよいをする、
ソリからおちる、
金星人にさらわれる、
日にちをまちがえる、
酒場にたちよる、
トナカイにこきつかわれる、
おなじ家になんども行ってしまう、
北極へ帰れない...。
そんなサンタたちをたくさんご紹介する絵本。
まさしく「こまったサンタの実例集!」
よみおわったときに言いたくなるひとことは、え〜っ!「あんたがサンタ?」
さあ、今年のクリスマスはユーモアいっぱいで過ごしましょう。
この書籍を作った人
1946年神戸市生まれ。絵本に『やっぱりおおかみ』『まじょのかんづめ』『おばけがぞろぞろ』『くりんくりんごーごー』(以上福音館書店)、『変なお茶会』『ピンクのぞうをしらないか』『はいいろこくのはいいろひめさま』『ムッシュ・ムニエル』シリーズ(以上絵本館)、『やまからきたペンギン』(フレーベル館)『ねむいねむいねずみ』シリーズ(PHP研究所)、『おばけのばむけ』(教育画劇)など。童話に『なぞなぞライオン』『おれはレオ』(以上理論社)などがある。
みどころ
鬼才オールズバーグのクリスマス絵本。サンタクロースを信じる少年の奇跡が北極点の町に繰り広げられます。パステルで描かれた幻想的な光景は、抑えた色調であるにもかかわらず美しく輝いていて息をのむほどです。北極号のライト、狼の森、月夜の山肌、北極点の町灯りなど、イラストの神秘的な陰影の存在は、作品の静けさをさらに深めています。
小人たちで湧く北極点の町は、子どもたちの夢の結晶かもしれません。凍てつく空気の中に見えるぼうっとした灯りは心に染み入り、そりの上から見下ろす町の風景はクリスマス気分を掻き立てます。
少年がサンタクロースからもらった小さな鈴は、何を象徴するのでしょう。この鈴の音がいつまでも聞こえるようでありたい……とは誰もが願わずにはいられないことですね。作者のメッセージは、最終ページの銀の鈴にひっそりと寄り添っています。1986年米国コルデコット賞受賞作品。
――(ブラウンあすか)
この書籍を作った人
1949年、アメリカ・ミシガン州生まれ。ミシガン大学、ロードアイランドデザイン学校で彫刻を学ぶ。彫刻と絵画は、ホイットニー美術館や近代美術館に展示されている。絵本作品に、1986年度コルデコット賞受賞作『急行「北極号」』(あすなろ書房)、『ジュマンジ』(ほるぷ出版)、『西風号の遭難』(河出書房新社)など多数。
みどころ
里から山につながる雪野原を、赤い毛布をまとった男の子が、山の家を目指して登って行くところから物語は始まります。
それを、小高い山から眺めているのは、雪狼をつれた雪童子。雪婆んごが遠くへ出かけている間に、季節の移り変わりを告げにやって来た雪童子は、男の子にヤドリギの枝を投げてやりました。
雪童子の姿は目には見えないので、びっくりしてその枝を拾う男の子。ヤドリギがその後、自分の命を救ってくれるお守りになるとつゆも知らずに。
そこへ突然、冷酷な雪婆んこが戻って来て、一帯を吹雪で荒らすよう雪童子たちに命令するのでした。あの雪童子だけは、男の子の泣き声に心を痛め、「毛布をかぶって倒れておいで」と懸命に教えますが、男の子には吹雪の音しか聞こえません。雪に埋もれていく男の子の運命は…。
黒井健さんのイラストは、雪の怖さと美しさを同時に伝え、物語をより格調高いものにしています。雪狼や雪童子、吹雪の描写は、透き通るような青と白を基調にし、その中でけなげに生きる人間の命や春への希望が、毛布の赤、ヤドリギの萌え木色によって象徴されているようで心に沁みます。
水仙月とは、春近い頃をさす、賢治の創作の月だそうです。冬の厳しさを、雪婆んこや雪童子といった架空の存在に例えて、雪深い地方のドラマチックな季節の移り変わりを、美しく幻想的に描き出した作品です。
この書籍を作った人
1896年岩手県花巻市に生まれる。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業。十代の頃から短歌を書き始め、その後、農業研究家、農村指導者として活動しつつ文芸の道を志ざし、詩・童話へとその領域を広げながら創作を続けた。生前に刊行された詩集に『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』がある。彼の作品の殆どは没後に高く評価され多数の作品が刊行された。また、何度も全集が刊行された。1933年に37歳で病没。主な作品に『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『ポラーノの広場』『注文の多い料理店』『どんぐりと山猫』『よだかの星』『雪渡り』『やまなし』『セロひきのゴーシュ』他多数。
この書籍を作った人
1947年新潟県生まれ。新潟大学教育学部中等美術科卒業。児童出版美術家連盟会員。主な作品に『ゆきのひのころわん』他ころわんシリーズ(ひさかたチャイルド刊)『手ぶくろを買いに』『ごんぎつね』(偕成社)『おかあさんの目』(あかね書房)他多数の作品がある。
出版社からの内容紹介
主人公の少女マチルデにあるのは、身に着けている服とひときれのパンだけ。それなのに、お腹をすかせたおじいさんに会えばパンをさしだし、服のない女の子に会えば自分の服を脱いであたえ、とうとう文字通り身ひとつになってしまいます。すると空からいくつもの星が流れおちてきて……。グリム童話の「星の銀貨」は短くてとてもシンプルな話です。他人を思いやるやさしい心を幼い子どもにもわかりやすく描いていることに、長いあいだ読みつがれてきた名作童話の力を感じます。
そんなグリムの名作をバーナデット・ワッツが絵本にしたのが本書です。ワッツはこれまでもグリム童話やアンデルセン童話の絵本を数多く手がけてきました。植物や動物を細やかに描いた色彩豊かな絵は日本でも大変人気があり、原画展も幾度となく開催されています。本作『星の子ども』も、山のふもとの小さな村の景色から、青が印象的な星のきらめく夜の森まで、ワッツらしいあたたかみのある美しい絵が堪能できる作品となっています。少女マチルデのやさしい心を映したかのようなやさしいタッチの絵と、名作童話にふさわしい美しい言葉でつづられた文とが合わさって、名作童話の新たな魅力をひきだした本書は、手元においてくりかえし読みたい絵本です。
この書籍を作った人
1942年、イギリスに生まれる。父親は建築家、母親は舞台装飾家という恵まれた家庭で育つ。幼い頃から絵が好きで、絵を描くこと、お話をつくることは彼女の楽しみで、4歳のときにビアトリクス・ポターの影響を受けてつくった初めての本は現在も残っている。ケント州のメイドストーン美術学校で学び、絵本作家のブライアン・ワイルドスミスに師事した。これまでに、グリムやアンデルセン童話の挿絵を中心に最近は創作絵本も手がける。イギリス・ケント州在住。
この書籍を作った人
福島県で生まれ育つ。2007年にはじめての翻訳書『シャンプーなんて、だいきらい』(徳間書店)を出版する。訳書に『くらやみきんしの国』『死について考える本』『わたしのかぞく みんなのかぞく』(ともにあかね書房)、『モルモット・オルガの物語』『オルガとボリスとなかまたち』(ともにPHP研究所)、著書に『元号ってなんだろう 大化から令和まで』(岩崎書店)、「感染症と人類の歴史」全3シリーズ(文研出版)などがある。横浜市在住。JBBY会員、やまねこ翻訳クラブ会員。
出版社からの内容紹介
時をいくつもいくつもこえたはるかむかし、ギリシャの国のものがたり。神は天と地上を行き来して人とともにくらしていた。
わらったりないたりおこったり、ときには恋をしたりして…今も夜空にかがやいている12の星のものがたり。
ギリシャ神話を基にした12の星座のものがたりを人気絵本作家tupera tuperaが繊細な切り絵と簡潔な文章で描いた美しい絵本。
この書籍を作った人
亀山達矢(1976年三重県生まれ)と中川敦子(1978年京都府生まれ)によるユニット。 絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、舞台美術、空間デザイン、アートディレクションなど、様々な分野で幅広く活動している。著書に「かおノート」(コクヨ)「やさいさん」(学研教育出版)「いろいろバス」(大日本図書)「うんこしりとり」(白泉社)など多数。海外でも様々な国で翻訳出版されている。NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当。絵本「しろくまのパンツ」(ブロンズ新社)で第18回日本絵本賞読者賞、Prix Du Livre Jeunesse Marseille 2014 (マルセイユ 子どもの本大賞 2014 )グランプリ、「パンダ銭湯」(絵本館)で第3回街の本屋が選んだ絵本大賞グランプリ、第24回けんぶち絵本の里大賞 大賞、「わくせいキャベジ動物図鑑」(アリス館)で第23回日本絵本賞大賞を受賞。2019年にやなせたかしさんの遺志を継いで創設された、第1回やなせたかし文化賞の大賞を受賞。武蔵野美術大学油絵学科版画専攻 客員教授、大阪樟蔭女子大学 客員教授。
出版社からの内容紹介
一日の終わりにあなたがあなたを好きでいられるように
そっとよりそうやさしい時間を・・・
そんな想いを込めたえほんです
出版社からの内容紹介
昔、広い海と高い山をいくつも越えたところに、カール王という王様が住んでいました。 このところ、カール王はどうしたことか一晩中眠れません。なんとか王様を眠らせようと、知恵をしぼった大臣達のとんでもない行動で国中が大騒ぎ! 王様は眠れるでしょうか?
この書籍を作った人
阿部健太朗(1989-)と吉岡紗希(1988-)による二人組の絵本作家/美術家。ともに大分県生まれ。大分県由布市の廃校をアトリエにして、絵本・立体造形・アニメーションなど様々な作品を生み出し、国内外で発表している。主な著書に「ゆうやけにとけていく」(小学館)「がっこうにまにあわない」「しんごうきピコリ」(共にあかね書房)「だいおういかの いかたろう」(鈴木出版)など。主な受賞歴に「第28回日本絵本賞」「第20回日本絵本賞読者賞」など。
この書籍を作った人
〈1974年-〉東京都生まれ。学生時代を熊本で過ごし、卒業後、児童書版元に入社。その後、留学などを経て、子どもの本の翻訳に携わる。東京・阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰。祖父はトルストイ文学の翻訳家、故・北御門二郎。
出版社からの内容紹介
ひまをもてあます世界一の大泥棒の前に、貧しい村の少女ミラがあらわれた。
「わたしのむらの びんぼうも ぬすめる?」
「あさめしまえの こんこんちきだ!」
世界一の大泥棒は、ミラの村から貧乏をぬすめるのかな。
出版社からの内容紹介
絵本『Life ライフ』から遡ること数年前のお話です。
ライフから持ち帰ったルーペを使って、アルバムの想い出をたどるおじいさんとおばあさん。そこには、眩しいほど若い頃の、そして、今も変わらない二人の恋物語がありました。
人を好きになるのは、なんて素敵なことなのでしょう。
この書籍を作った人
1961年徳島県生まれ。鳴門市在住。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、現在は、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を続けている。絵本『おこだでませんように』(小学館)が、2009年に全国青少年読書感想文コンクール課題図書に、2011年にはIBBY(国際児童図書評議会)障害児図書資料センターが発行する推薦本リストに選出される。同作品で第2回JBBY賞バリアフリー部門受賞。また、『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな,ぼくら』(えほんの杜)と共に第3回ようちえん絵本大賞を受賞する。その他の絵本に『もぐらのサンディ』シリーズ@〜C(岩崎書店)、『あたたかい木』(佼成出版社)、『えんまのはいしゃ』(偕成社)、『みずいろのマフラー』(童心社)、『ええところ』(学研)、『メロディ』(ヤマハミュージックメディア)など多くの作品がある。
この書籍を作った人
絵本作家・イラストレーター。東京都生まれ。多摩美術大学油画専攻卒業。絵を手がけた絵本『おばあさんのしんぶん』(原作/岩國哲人)でけんぶち絵本の里大賞アルパカ賞、『バスが来ましたよ』(文/由美村嬉々)で親子で読んでほしい絵本大賞2位など、受賞歴多数。祖母は『窓ぎわのトットちゃん』の挿絵のいわさきちひろさん。