ある朝、動物園から大変なものが消えてしまいます。 ライオン? トラ? ゾウ? いいえ、「てんてん」です!
「てんてん」がなくなってしまったせいで、「ゾウ」は「ソウ」に、「ゴリラ」は「コリラ」に、「どうぶつえん」は「とうふつえん」になってしまいました。 事態はすこしずつややこしくなっていきます……。 そのうちに飼育係や園長の話す言葉からも「てんてん」が消えてしまい、あろうことか「てんてん」以外のものまで消えはじめて─ いったい「てんてん」はどこに消えてしまったのでしょう? 「ソウのしいくかかり」は「てんてん」を探して「とうふつえん」をかけまわります。
「とうふつえん」になってしまったことで、お客さんが豆腐を買いにきたらどうしようと心配して豆腐を売りはじめる園長や、「ソウ」になってしまって迫力の失われてしまったゾウなど、どこかズレた世界観が笑いを誘う一冊。 声に出して読んでみると、その奇妙な違和感がよりいっそう、この作品をおもしろおかしく演出します。 まさしく読み聞かせで活きる、とてもウケの良さそうな作品です。 ただし、その仕掛け上どうしても音読のむずかしい本作、読み聞かせるには一度、練習が必要かもしれません。
いろいろな人に音読を挑戦してもらうのも、楽しいかもしれませんね! 「てんてん」ばかりの話し方、「てんてん」のない話し方、ぜひいろいろチャレンジしてみてください。
(堀井拓馬 小説家)
動物園が舞台のナンセンス絵本。動物園からテンテンがなくなり、「ゾウ」が「ソウ」に、「ゴリラ」が「コリラ」になってしまう。「トラ」や「ライオン」はそのまま。「どうぶつえん」は「とうふつえん」になって、おおさわぎ。
このお話は、動物園の「゛」と「。」がすべて水族館に行ってしまって大騒ぎになっているお話でした。途中の分が濁点なしだったので読むのが本当に難しかったです。私が悪戦苦闘しながら読んでいたらうちの子が代わりに読んでくれました。子供の方が意外にこういったの読むのうまいですね。
(イカリサンカクさん 30代・ママ 男の子7歳)
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