「げんげん げんこつ げんたろう」力強い言葉がとても印象的な詩の絵本です。
悔しいときには相手に向かってふりあげられる、げんこつげんたろう。 悲しいときには自分の顔の涙をグッと拭う、げんこつげんたろう。
くすのきしげのりさんの詩は、シンプルでありながら、子どもたちの心情を語りかけ、伊藤秀男さんのダイナミックなタッチの絵が、詩の世界をさらに鮮やかに私たちに見せてくれます。 絵と言葉の重なりが、絶妙に合わさり、読者の想像力を膨らませる手法は、まさに絵本ならでは。 この作品を手にした子どもたちは、いったいどんな世界を思い描くのでしょうか……。
「すこやかな心をはぐくむ絵本」シリーズ第9巻。 今回、画家の伊藤秀男さんは、男の子の心の動きがより読者に伝わるよう、和紙にクレヨンと水彩を使って描く手法に初めてチャレンジしたそうです。
相手と仲直りするために、ギュッと握ったげんこつを開くことができるのか……。 子どもたちが日常生活の中で感じる、リアルな心情を是非、お子さんと一緒に味わってみてください。
(木村春子 絵本ナビ編集部)
少ない言葉で書かれているので
よく絵を見ないと意味がよく分かりません。
子どもも最初「え、また?」と
ことばの繰り返しに違和感を感じ、
意味がわかっていないようでした。
でも、最後の場面、
短い言葉と絵だけで
少年の葛藤が読み取れ、
こういう気持ちあったし、子どもたちも日々感じているなあと
共感できました。
後で知ったのですが、詩だったのですね。 (まことあつさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
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