『ようかいえんにいらっしゃい』『ようかいえんのかいすいよく』につづく第3弾は、夏祭りのお話。 ばけ狸のばけたと、かっぱのきゅうたと、ひとつめこぞうのじろりんが、着物をきて夏祭りに来ています。 お祭りは、ようかいたちで大にぎわい。 そこらじゅうおいしいにおいでいっぱい!
「わあ、なにをかおう。わたあめにしようかな。いかやきもいいな」 ばけたがキョロキョロしているとどこからか声がして…… 「ねえねえ、おめんをかいなよ」 「おじさん、このきつねのおめんくださーい」 ばけたの代わりにおめんを注文した、声の主はだれ?
よくわからないうちにばけたは、きつねのおめんを頭につけます。 ところがなんと、おめんから舌がべろ〜んとのびてきて、にゃーこちゃんのわたあめや、おにたくんのいかやかきや、他にもおいしそうなものを友だちの手から勝手に食べちゃったからさあ大変。 友だちと言い争いになりますが、おめんはこぎつねに姿を変えて逃げていってしまいます。 みんなはこぎつねをつかまえようとしますが……?
こぎつねのいたずらを怒る「こんこんさま」登場の場面がなかなか迫力があって見どころです。 最後はばけたがお腹のたいこをたたいて、ようかい音頭の盆踊り。 ようかいでなくてもいっしょに踊りたくなっちゃいます。 それにしても、ようかいえんの子どもたちも先生も、いつも仲良しで楽しそう! 個人的には、「ばけばけやき」をちょっと食べてみたくなりました。
見返しにはようかいえんのなかまたちの紹介がありますよ。 シリーズの他の本もぜひお楽しみくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
妖怪たちの夏祭りが始まりました。ようかいえんの子どもたちは、縁日が楽しみ。化けだぬきのばけたは、きつねのお面を買いました。ところが、お面から舌が伸びてお友達の綿あめをぺろり。焼きとうもろこしをぱくり。子ぎつねがお面に化けていたのです。いたずらがばれると、子ぎつねは神社のほうへ逃げていきました。そこでばけたは、きつねが大好きな稲荷ずしに変身。子ぎつねを誘い出しますが、神社の守り神こんこん様が現れて…‼
読むことで夏祭りを満喫できるとともに、お友だち関係についても描かれていて、まさに「百点満点!」のとても良いお話でした。
絵本の前半では子どもと夜店を楽しみ、絵本の後半では「ばけたはどうするのだろう?」とストーリーの展開を見守らせていただきました。
夏に読むのにぴったりな絵本だったと思います。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子4歳)
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