猫は、どんな時だって、気ままで自由にふるまい。よく遊び、よく食べ、そしてよく眠る。そんな姿を見ながら、人間である私たちはうらやみ、憧れてしまうのでしょうか。この絵本には、みんながイメージする大好きな猫の仕草やポーズがたくさん登場するのです
「ごろりーん ごろりーん」
猫は好きな場所でごろりーんとするよね。
「のびーん のびーん」
うんうん、うちの子もこんな風に気持ちよさそうにのびをする。
「がりがり」「くるくる」「ぴたぴた」「ぺちゃぺちゃ」
こんな音を聞いているだけで、何をしているかわかっちゃう。 ああ、可愛いなあ。ああ、落ち着くな。
松田奈那子さんがのびやかな楽しい線で描きだすのは、幸せそうな猫の一日。そこに踊り出したくなるほど軽やかな言葉をのせる石津ちひろさん。その一つ一つの場面が見逃したくないほど愛おしい! 幼い子どもたちの心も浮き立たせてくれるような鮮やか配色や装丁も素敵です。
「ねこは すっぽり」
また最初から読んじゃおうかな……。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ごろりーん ごろりーん ねこはすきなばしょで ごろりーん。のびーんと伸びたり、爪でがりがりしたり、ぺちゃぺちゃ食べたり、すっぽりはまったり。どこまでも自由で幸せそうなねこの一日を、のびやかな線と、特色刷りの鮮やかな色で描きました。楽しいオノマトペも、幼い子どもの心をとらえてはなしません。大人も子どもも、みんな一緒に、ごろりーん、のびーん、ぴとーん。
石津ちひろさんの、ネコへの愛情をひしひしと感じます。しっかりじっくりとネコちゃんと向き合っているのだなぁと思いました。巻末についている「作者のことば」を読むと、より味わい深く感じることができます。小さい子向けの絵本ですが、ネコ好きならば大人やちょっと大きな子も楽しめると思いますよ。 (ouchijikanさん 40代・ママ 女の子9歳)
|