子どものころに読んで「おいしそう!」と感じた絵本って、つよく頭に残っているものですよね。
ホットケーキの絵本や、パンの絵本、フルーツの絵本に、にぎやかなお弁当の絵本—— たべもの絵本はいろいろありますが、おいしそうなスパゲッティが見たいなら、この一冊!
木の家に住んでいるネズミの大家族、今日のお昼はおじいちゃんの特製スパゲッティです! いただきます、とあいさつをしたとき、窓の外から「ぐうううう〜」と変な音が…… なんと、しましましっぽのレッサーパンダが、おなかを空かせて倒れているではありませんか! すぐさまレッサーパンダのためにスパゲッティをつくる、ネズミのおじいちゃん。 レッサーパンダのおなかがふくれたのはいいけれど、家中の食べ物がなくなってしまいました。
「気にせんでいいんじゃよ。こまったときは、おたがいさまだから」 しかし、それではレッサーパンダの気がおさまりません。 「ぼく、スパゲッティの材料を探してくる!」
表紙をめくった瞬間にあらわれる、彩りゆたかなスパゲッティの数々! トマトソースや、クリームソースの香りがしたようにも、本を持つ手が温かいようにも感じさせるほどの存在感! クリームのとろみや、トッピングされた目玉焼きのやわらかな質感、食材をふんだんに使って調理されたことが見てとれる種々のパスタソースが、もうれつに空腹を誘います……。
た、たまらない!!
トマトやナス、キノコなど、レッサーパンダが森をめぐって集めてくる様々な食材からして、そのみずみずしい描写に、きっと目をうばわれるはず。
物語が進むにつれて、いやおうなく期待も高まってきてしまうというものです。 そしてお目見え! 食材と料理がひしめくカラフルな風景は……ああ、ながめているだけで目が美味しい!
食べ物だけではなく、イラスト全体が柔らかく温かなタッチで、読み終わったあとには、森の動物たちのモフモフさすら指先に残っているようにも——。 なんて、五感に訴えかけてくる作品でしょう。
「おいしそう!」な思い出として刻まれること、まちがいなしの一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
「困ったときは、お互いさま!」が合言葉。大人気作家のシリーズ最新刊。 ネズミ一家がおひるごはんのスパゲッティを食べようとした、その時……。「ぐうううううぅ〜!」窓の外からものすごく大きなおなかのなる音が聞こえました。窓を開けると、そこには、お昼寝をしすぎて、おなかがぺこぺこになって動けないでいるレッサーパンダさんがぐったりしています。 さあ、大変!あわてたネズミ一家は、自分たちのおひるごはんのスパゲッティだけでなく、家中の食べものを全部食べさせてあげました。 レッサーパンダくんが元気を取り戻す頃には、食料庫は、すっかりからっぽ……。「気にせんでいいんじゃよ、困った時はお互いさまじゃ」 そんなネズミのおじいちゃんの言葉に、レッサーパンダさんはおうちを飛び出していきます。「ぼく、スパゲッティの材料を探してくる! だって、困った時はお互いさまだから!」さあ、レッサーパンダさんは、無事スパゲッティの材料を見つけられるでしょうか。 シリーズ最新刊は、「困った時はお互いさま」が合言葉。親切な気持ちの輪と、美味しい香りが広がる絵本です!!
ぎょうれつのできるおいしいえほんシリーズ 「ぎょうれつのできるパンやさん」 「ぎょうれつのできるすうぷやさん」 「ぎょうれつのできるはちみつやさん」 「ぎょうれつのできるケーキやさん」 「ぎょうれつのできるレストラン」 「ぎょうれつのできるチョコレートやさん」
偏食が多い息子に、ミートソーススパゲティを食べてもらいたくて、藁にもすがる思いで絵本を購入しました。
お腹をすかせたレッサーパンダにネズミの家族はスパゲティを食べさせてあげますが、その結果ネズミの家の食べ物がなくなってしまいます。
ネズミの兄弟とレッサーパンダは、スパゲティのソースの材料を探しに出かけていきます。
最後にはたくさんの材料を手に入れて、森の仲間たちとお腹いっぱいスパゲティを食べることができました。
単純なお話ですが、お話の途中では困っている動物を助けていく姿も見られます。
「困ったときはお互いさま」のセリフが印象的なお話です。 (ちびっこおばちゃまさん 30代・その他の方 女の子3歳、男の子2歳、男の子1歳)
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