ウィリアムは、男の子ですが、人形が好きでした。「そんなのおかしいよ、女の子みたい」とみんながからかいます。父さんも、男の子は男の子らしくと、バスケのボールや模型の汽車を買ってくれますが、ウィリアムはうれしくありません。そこで、おばあちゃんに訴えると、夢にまでみた人形を買ってくれました。苦虫をかみつぶす父さんにおばあちゃんは「ウィリアムはもう父親になる練習をしているんです。それはとても男の子らしい遊びですよ」とたしなめます。
ゾロトウさんは若いとき、ある父親が三歳の息子におもちゃのピストルを買い与え「男の子には小さいときから銃になれさせないとね」というのを聞いてショックを受けました。これではまるで兵士の予備軍ではないか ― そう憤慨したゾロトウさんはピストルの対極にあるお人形をテーマに絵本を描くことにしたのでした。
シャーロット・ゾロトウさんの作品だったのでこの絵本を選びました。主人公は自分の事をとても良く理解してくれている御婆ちゃんがいて幸せ者だと思いました。見方を変えれば同じ事でも違う風に見えてくる事の不思議さを感じられる絵本でした。人に何を言われても自分の気持ちをしっかり持った主人公が凛としていてかっこ良かったです。 (なびころさん 30代・ママ 女の子1歳)
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